では弾いてきた感想を。
ボーカロイドキーボードについては2015年に一度取材しているのだが、コントローラ周りがかなり変わっているのがわかった。
自分で演奏して実感したのは、リード楽器としての操作性とレイテンシーの低さだ。
2つのホイール式コントローラはPitchとExpressionを制御できる。おそらくスマートフォンアプリから設定変更可能だと思われるのだが、この2つのホイールと、その手前に2つのボタンがある。さらに右側にはオクターブアップ、オクターブダウンのスイッチも。
デフォルト設定ではPitchは全音(半音2つ分)のピッチアップが可能で、Expressionは音量調整。演奏動画で筆者は、ディープ・パープルのHighway Starのギターソロを、歌詞を無視して弾いているのだが、そのベンドアップにうまく追従しているのが分かると思う。音量調整は、ボリュームペダルやボリュームノブでやるバイオリン奏法っぽいやつもやってみたが、けっこういい。カスタマイズ可能な2つのボタンはグライドにアサインされていた。ピッチが半音下がってまた上がる効果だ。動画でもちょっと試している。
ギターの早弾き風にプレイしても、発音がちゃんとついてくるのには感心した。ヤマハの人たちに聞いたところ、レイテンシーには気を配ったそうで、レイテンシーと音質のバランスがうまく取れているように思えた。
ポリフォニック機能があることは確認したが、それが何音ポリなのかは「まだ秘密」らしい。
VOCALOID以外の内蔵音源やMIDIコントローラー部分がどの程度になるかはわからないが、4万円という価格は市場に出ているショルダーキーボードと変わらない。それにリードシンセとしての豊富なコントローラとVOCALOID、それも初音ミクまでが使えるのだ。かなりコストパフォーマンスがいいと言えるのではないだろうか。
筆者はなによりも、左手のコントローラー部分が気に入った。手前の歌詞ディスプレイはコード進行とかのアンチョコになったりしないだろうか。
ヤマハのショルキー35年の歴史が12月に新たな1ページを刻む。ちょうどライブがあるんだ。試したいなあ。
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