10月24日、radikoがClova WAVEにGoogle Homeに1日遅れで対応した。
Clova WAVEはLINEのスマートスピーカー。AIエージェントをうたうClovaに話しかけることでさまざまなサービスを提供する。
先行体験版のときから使っているのだが、いろいろと不満が多く、Google HomeとHome Miniの登場で我が家ではフェードアウトする運命かと思われたが、「音声コントロールラジオ」というキラー機能を得たことで復活を果たした。改めて使用感を報告したい。
まずは、radikoへの命令から。
アプリにラジオに関する命令が追加されている
「Clova、ラジオをつけて」
「ありがとうございます。お互いに気をつけましょう」
「Clova、ラジオをつけて」(ゆっくり)
「……」
「Clova、ラジオをつけて」(さらにはっきり)
「radikoでJ-WAVEを再生します」
「Clova、ラジオでTBSラジオをかけて」
「その質問は少し難しいです」
「Clova、ラジオでTBSラジオをかけて」(はっきりと)
「radikoでTBSラジオを再生します」
音声認識はやはり難ありだ。
「Clova、TBSラジオをかけて」
「radikoでTBSラジオを再生します」
「Clova、ニッポン放送をかけて」
「radikoでニッポン放送を再生します」
Google Homeよりいいところもある。
「Clova、InterFMをかけて」
「radikoでInterFM897を再生します」
Google HomeではInterFM897と言わないと再生できなかったものだ。
しかし、今日試すとGoogle HomeでもInterFMで認識するように改良されている。Google Homeは上部パネルをタップするとポーズしてくれるのもすぐれものだ。radikoを終了したり無音にするのではなく、「ポーズ」になるのだ。もう一度タップすると、その時点からストリーミングされるのである。Miniはこの停止・ポーズボタンが無効になってしまったのが残念すぎる。Clova WAVEは単に終了するだけだ。
現在ぼくが持っているスマートスピーカーはこのClova WAVEとGoogle Home、Google Home Miniの3台。音質についてはClova WAVEがダントツでいい。
音量は出るものの音のバランスが極端に低域に寄っているGoogle HomeよりもGoogle Home Miniのほうが許容範囲にあるので、Miniをメインに据えようと思っていたが、ラジオ(radiko)に関しては、Clova WAVEには一度体験すると戻れないレベルの差がある。音楽だけでなく、話し声もニュアンスが伝わる。
ではストリーミングミュージックもClova WAVEに任せられるかというとそうではない。LINE MUSICは使えはするが、Clovaが曲名、アーティスト名をうまく認識してくれないのだ。このため、目的の音楽になかなかたどりつけず、まったく使わなくなってしまっていた。
Google Home(Google Assistant)で採用されている音声認識エンジンはおそらく業界最高レベルにあるので比較するのが酷ではあるのだが、それでもClovaのレベルは現時点では低すぎる。こちらの発言内容を勝手に解釈して回答してくるので全く噛み合わない。編集部にあるWAVEもよく「黙れ」と言われているのが不憫だ。
ではBluetoothとしてはどうか。「Clova、Bluetoothをつけて」と言うと「iPhone 7 Plusと接続します」と答えてBluetoothスピーカーになってくれるのだが、ストリーミング時の音の途切れは今も続いている。1曲につき数回発生するのを確認してがっくりしているところだ。
radikoを使っている分にはそういった引っかかりはほとんどない(皆無ではない)ので、ラジオ専用機としては使えることがわかって少しは自分を納得させられそうだ。
Clovaアプリの方は少し改良されている。LINE MUSICの中から「あなたへのおすすめ」「新曲」「人気曲」が提示されている。この中の「あなたへのおすすめ」は、ぼくがこれまで聞いたアーティストが学習されている気がする、好みのプレイリストになっている。
「Clova、おすすめの曲をかけて」と聞いてみたら、けっこういいプレイリストになっていた。ファーギー・フレデリクセンがボーカルを取っているTOTOが入っているなどぼくの好みをうまく突いている。
音声認識エンジンが改良されるまではこのプレイリストとradikoにがんばってもらいますかね。
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