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スマホの「OPPO」とオーディオの「OPPO Digital」、どんな関係?

» 2018年01月31日 21時05分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 アジアでシェアナンバーワンのスマートフォンブランド「OPPO」が日本市場へ参入した。オーディオ&ビジュアル機器メーカーとして知られる米OPPO Digitalと同じブランドとロゴを使用しているが、両社はどのような関係なのか。

「OPPO」が日本市場に投入するスマートフォン「R11s」。SIMフリースマートフォンとして2月9日からビックカメラ、ヨドバシカメラで販売する。価格は5万7980円(税別)

 AV機器のOPPO Digitalは、2004年に米国カリフォルニア州シリコンバレーでが誕生した。成熟市場と思われていた高級Blu-ray Discプレーヤーに参入して成功を収め、現在ではヘッドフォンやヘッドフォンアンプといったパーソナルオーディオ機器にまで手を広げている。なお、日本におけるOPPO Digital Japanは、OPPO Digital製品の総輸入元、販売元という位置づけで子会社ではない。

米OPPO DigitalのUltra HD Blu-rayプレーヤー「UDP-205」。価格はオープンプライス

 中国でも2004年に広東欧珀移動通信(以下、OPPO Mobile)が設立された。2008年にフィーチャーフォンで携帯電話市場に参入し、2011年には初のスマートフォンを投入して成長のきっかけを作った。

 同社はカメラ機能が充実した「カメラフォン」に注力し、スマートフォンで自分を撮影する「セルフィー」ブームの立役者となる。現在はアジアを中心にヨーロッパ、アフリカ、オセアニアなど世界30カ国に展開し、アジアでシェア第1位(Counterpoint調査)、全世界でも第4位(IDC調査)のスマートフォンブランドに成長した。

同じDNAを持つ別の会社

 同じブランドを用いる2つの会社が、異なる場所で誕生したのはなぜか。OPPO JAPANの代表取締役に就任したDeng Yuchen氏は、「OPPO MobileとOPPO Digitalは、1つの細胞が2つに分裂したような、同じDNAを持つ別の会社です」と説明する。「両社は完全に独立した会社で、経営陣も全く異なります。ただ、創業者が同じ人物なのです」(Deng Yuchen氏)

中央がDeng Yuchen代表

 その創業者とは、中国では有名な資産家の段永平氏。OPPO同様に中国で勢いのあるスマートフォンブランド「vivo」(ビボ)を傘下に持つBBK Electronicsの創業者としても知られる。ただ、Deng Yuchen氏はOPPOの資本関係についてはコメントを控えた。

 OPPOブランドが全世界で商標登録されたのは、2つのOPPOが設立される3年前(2001年)。ファニーな音とロゴで親近感を覚えやすいブランド名で“世界”を目指した。17年が経過し、2つの分野で急成長したOPPOは、着実に目標に近づいているようだ。

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