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» 2018年03月27日 09時00分 公開

“日本が知らない”海外のIT:会議は”場所”が大事だった? IT化で「リアルな場」求める声も (1/2)

ドイツ・ベルリン発の会議室レンタルサービス「Spacebase」は、憂鬱な会議を有意義なものに変えてくれるのか。

[行武温,ITmedia]

 「会議」という言葉を聞いて憂鬱に感じたり、アレルギー反応を示したりする人は少なくない。筆者もその1人だ。

 そのことを証明するかのように、Googleで「会議」と検索すると無駄な会議を減らしたり、会議の時間を短縮したりするための方策が続々と並ぶ。

 とある調査によれば、会議時間は過去50年間で右肩あがり。経営層ともなると1週間で平均23時間も会議に費やしているそう。日本国内でもカルビーのように「ノーミーティング」を打ち出す企業も現れている。

 そんな会議の変革に取り組むのが、ドイツ・ベルリン発、ユリアン・ヨスト氏とヤン・ホフマン=ケイニング氏が共同創業者の会議室レンタルサービス「Spacebase」だ。

連載:“日本が知らない”海外のIT

日本にまだ上陸していない、IT関連サービス・製品を紹介する連載。国外を拠点に活動するライター陣が、日本にいるだけでは気付かない海外のIT事情をお届けする。


会議室版のAirbnb――宿泊先を探すような感覚で予約

会議室 「Spacebase」より)

 Spacebaseは欧州や米国の主要都市にある会議室やオフィス、レストランといったスペースを、会議やセミナー用に貸し出すサービスを提供している。

 欧州では現在、12カ国・30都市にある2000件以上のスペースが登録されており、設立から2年後の2016年に進出したニューヨークでも200件以上のスペースがSpacebaseと提携している。顧客にはGoogleやデロイト、eBayといった大手企業の名も。

 スペースはさまざまな法人・個人が所有するもので、Spacebaseはユーザーと所有者を仲介するプラットフォームの役割を担っている。スペースは1時間単位で貸し出され、サイトで希望日時と人数、オプション(飲み物や食べ物、プロジェクターやスクリーンなど必要備品)を入力すれば、即座に予約可能。

 シェアリングエコノミーサービスについてよく知る人なら、「会議室版のAirbnb」と聞いてどんなサービスか、おおよそ理解できるだろう。実際、SpacebaseのサイトはどこかAirbnbに雰囲気が似ており、旅行のときに宿泊施設を予約するような感覚で会議室を予約できる。

会議室 宿泊先を探すときのようなインタフェース(「Spacebase」より)

 試しにドイツ・ベルリン周辺の情報を検索してみた。

 コワーキングスペースやセミナールームなどいかにもビジネス向きな施設だけでなく、ギャラリー、写真スタジオ、キッチン付きのバーなど、さまざまスペースが登録。収容人数も5〜10人程度の小規模なものから、100人近いものまで幅広い。利用料は1時間あたり10〜150ユーロ(約1300円〜2万円)が相場のようだ。

 各スペースの詳細には、Wi-Fiやトイレといった基本的な設備はもちろん、どのようなケータリングサービスを利用できるか、机や椅子の並べ方によってどのくらいの人数が収容可能かといった細かな情報も記されている。

会議室 各スペースの設備やオプション(「Spacebase」より)

 情報が充実しているため、これまで会議を開催する場所として考えたこともなかったようなスペースであっても、会議、セミナー、ワークショップなど、場の目的に合うかどうかを判断しやすいだろう。

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