NHKのタブレットPC無料体験セミナーは大好評のうちに終了

タブレットPCの無料体験セミナーが、横浜・みなとみらいのNHK文化センター ランドマーク教室で開催された。40歳以上のシニア世代を対象に、通常のパソコンとタブレットPCとの違いやタブレットPCの魅力、基本的な操作方法や活用法などが紹介され、セミナー参加者は実際にソーテックの「AFiNA Tablet」を操作しながら「タブレットPCを使う楽しさ」を満喫したようだ。

定員75名に175名を超える応募者

 今回のセミナーは、4月8、19、21、22、24日の5回にわたって開催された。時間は1回2時間で、定員は15名。合計で約75名がタブレットPCの魅力を「体感」したことになるが、じつは、セミナーへの応募者は175名を超え、100名以上の人たちが受講できなかったという。

 そもそもNHK文化センター ランドマーク教室でタブレットPCの講座が開催されたのには、講師である佐久間智美さんが「タブレットPCでパソコンの楽しさを知って欲しい」とマイクロソフトやソーテック、NHK文化センターに働きかけた経緯がある。佐久間さんは、これまでのパソコン教室の講師の経験から「パソコン初心者にはマウスとキーボードの操作が第一関門」と感じていたそうだ。

「楽しさを伝えたくても、マウス、キーボードの操作に慣れるまでに時間がかかり、頭を悩ませていました。そんなとき、タブレットPCを知ったのです。ペンで入力できるし、文字認識率もいい。初心者の方々にもパソコンの楽しさを伝えられるのではと直感しました」。その言葉通り、タブレットPCの講座は、Windows Journalを使ったフォトアルバムの作成、「筆ぐるめ」を使った写真付き暑中見舞いの作成、「Tablet PC Music Composition Tool」を使っての作曲など「パソコンの楽しさ」を体験できる内容となっていた。

「ペン操作にはキーボードにない良さがある。使えば使うほど楽しくなってくるパソコンですね」と講師の佐久間智美さん

ペン操作だから2時間でひと通り使いこなせるようになる

 講座の内容は、大きく基礎編と応用編に分けられていた。基礎編では、タブレットPCの紹介、タップやダブルタップ、マウスの右クリックにあたる「プレスアンドホールド」など基本的なペン操作の方法、タブレットPC入力パネルとWordを使っての手書き文字の入力方法などが説明され、応用編では、Windows Journalや「筆ぐるめ」などタブレットPC対応ソフトを使っての活用法を紹介する内容となっていた。

 シニア世代のパソコン初・中級者を対象とした講座だけあって、ペンの使い方や筆圧のかけ方から文字入力、対応ソフトの操作方法までが、わかりやすく時間をかけて紹介されていたのが印象的だった。

15名の受講生のうち約2/3が女性。ほとんどの受講生が「タブレットPC初心者」だが、2時間の講座の中でひと通りの機能を操作できるようになる

 講座の中で、もっとも受講生の興味を引いたのは、Windows Journalを使ってのフォトアルバムの作成だったようだ。デジタルカメラで撮影した写真に、「2003年 鹿児島にて」というように、自分の筆跡で手書きコメントを入力してフォトアルバムとして保存するまでを体験した受講生の中には、大きく何度もうなずきながら操作する姿が見られた。

 佐久間さんは、「ペン操作なので、みなさん、すぐに慣れるようです。2時間という限られた時間でもひと通りパソコンを使いこなせるようになるので『楽しい講座だった』と好評です」と、初・中級者でもパソコンを身近に感じてもらえることに満足されているようだ。

 セミナーに参加した40代男性は、「パソコンは率直に言って嫌いでしたが、量販店でタブレットPCに触れてみて、Wordファイルにペンを使って書き込みができるのを知って『これは面白いかも』と思いました。もっとタブレットPCのことを知りたくなって講座に参加しました。興味深かったのはやはりWindows Journalを使った操作です。ノートにメモを書くような感覚でパソコンを操作できるでしょう」と、パソコンとしての機能とノートのような手軽さを持ち合わせているところに魅力を感じているようだった。

ランドマークタワーの3階にあるソーテックの直営店に展示されている「AFiNA Tablet」。受講後に訪れて、操作していく人も多いという。

 なお、今後のセミナー開催予定については現時点では未定だが、応募者が殺到したことも配慮して、ソーテックやマイクロソフトでは「開催する方向で検討したい」とのことだ。

[下玉利尚明, ITmedia ]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

PICK UP

news010.jpg ベールを脱いだ“Origami”、MicrosoftとIntelがOrigamiことUMPCを披露
CeBIT 2006で、ついに“Origami”がベールを脱いだ。3月9日、MicrosoftとIntelはそれぞれプレス発表会を開催、OrigamiことUltra-Mobile PC(UMPC)デバイス戦略を明らかにした。

news015.jpg “Origami”命名者らが明かすUltra-Mobile PC構想
CeBIT 2006の目玉となった“Origami”ことUltra-Mobile PC(UMPC)。会場ではIntel、Samsung、ASUSなどのブースでUMPCを見ることができた。3月10日に催されたMicrosoft、Intel、Samsungの共同記者発表会の模様とあわせて、UMPCを検証してみよう。

news001.jpg 1キロを切る超小型・軽量のコンバーチブル型タブレットPC──富士通「FMV LIFEBOOK P8210」
富士通の企業向けノートPC「FMV LIFEBOOK」シリーズに、コンバーチブルスタイルのタブレットPC 2モデルが追加された。その中でも「FMV LIFEBOOK P8210」は、本体重量が約990グラムと非常に小型・軽量でありながらも、コンバーチブルスタイルを実現した意欲的なタブレットPCである。

news002.jpg これが“ThinkPad”クオリティのタブレットPCだ──レノボ・ジャパン「ThinkPad X41 Tablet」
性能面はもとより、耐久性や操作性なども含めたノートPCとしての完成度の高さで幅広いユーザーから支持されている「ThinkPad」シリーズ。そのThinkPadからコンバーチブルタイプのタブレットPCが登場した。それが「ThinkPad X41 Tablet」である。

news002.jpg デジタルクリエイター教育におけるTabletPCの可能性──デジタルハリウッド杉山学長インタビュー
デジハリEXは、TabletPCを使ったデッサン入門講座を6月に開講する。なぜTabletPCを教材に採用したのか? クリエイティブツールとしての可能性・将来性は? 日本のデジタルクリエイター教育の先駆者であるデジタルハリウッド大学・大学院の杉山知之学長に話を伺った。

1.jpg サラリーマンのためのタブレットPC使いこなしガイド 第1回:OneNoteの登場でタブレットPCがいっそう身近に(1)
ノートPCとPDAの中間――普段のWindowsアプリケーションが使え、PDAなみの軽快な操作性と携帯性を持つタブレットPC。メールやWebの閲覧はもちろん、企画書を作成して他社に営業に行き会議室でプレゼンを行う……そんな今回の企画にぴったりの人はもちろん、それ以外の人にもタブレットPCとOffice OneNote 2003などのアプリケーションを組み合わせた、きっと役に立つちょっとしたノウハウを今後数回に分けて展開していく。

news009.jpg マイクロソフト、次世代TabletPCのコンセプトモデルを初披露
マイクロソフトは都内で行われた開発者向けコンファレンス「WinHEC 2005 Highlights」で、次世代TabletPCのコンセプトモデルを本邦初公開した。スライド式の液晶タブレットを搭載し、ノートPCモードとピュアタブレットモードを瞬時に行き来できるのが特徴だ。

news020.jpg TabletPCの現在、そして未来を語る──モバイルプラットフォーム事業部GMインタビュー
TabletPCはノートPC市場のメインストリームに対して、フェーズに合わせて普及のターゲットを広げてきた。さらに将来的には、タブレットの機能はすべてのノートPCにも搭載されるようになるという。米マイクロソフト モバイルプラットフォーム事業部 ジェネラルマネージャーにTabletPCの現在と未来を聞いた。

news003.jpg ペンオペレーションでモバイルAVノートの魅力が変わる──富士通「FMV-BIBLO LOOX P70R」
富士通のモバイルAVノート「FMV-BIBLO LOOX」シリーズに、新モデルとなる「FMV-BIBLO LOOX P70R」が登場した。1キロを切る軽量ボディを実現しながらも、一般ユーザー向けとしては同社初のコンバーチブル型タブレットPCであるという意欲的な製品だ。

news005.jpg タブレットPCのプレゼンは、なぜ琴線を揺さぶることができるのか?
今や、ビジネスパーソンだけでなく、学生にもプレゼン能力が問われる時代。とはいえ、スライドと話術のみで受け手に強い印象を残すプレゼンを行うのは非常に難しい。しかし、タブレットPCを利用すれば、誰でも簡単に“勝てるプレゼン”が可能になるという。それはなぜか──。

news001.jpg コンバーチブル型を採用した企業ユースのメインストリームモデル──日本HP 「HP Compaq tc4200 Tablet PC」
日本HPから、同社初となるコンバーチブル型のタブレットPC「HP Compaq tc4200 Tablet PC」が登場する。利用シーンに合わせてスタイルを変更できるトランスフォーム型で脚光を浴びた同社製タブレットPCだが、新モデルはイメージを一新し、企業ユースの本流を狙う意欲的な製品に仕上がっている。

news001.jpg オフィスを狙った本格仕様の2スピンドルコンバーチブル型タブレットPC──富士通「FMV LIFEBOOK T8210」
「FMV LIFEBOOK T8210」は、携帯性を重視したB5サイズの2スピンドルコンバーチブル型タブレットPCだ。タブレットモード、ノートPCモードのどちらも快適に使用できるハイスペックを備えており、オフィスユースに適した魅力的なマシンに仕上がっている。

news003.jpg TabletPCでペーパーレス化や広告イメージの具体化・共有化を実現
アカウントマネージメントパーソンにとって、クライアントに関するあらゆる資料・情報は“ビジネスのなる木”だ。だが、それらをすべてため込もうとすると、今度はその量に飲み込まれて身動きができなくなってしまう……。マッキャンエリクソンに勤めるあるアカウントマネージメントパーソンは、TabletPCを使うことでその矛盾を克服した。

news002.jpg タブレットPC・ガールの旅日記Vol.8「東京ベイエリアに行きました」
KAORI(臼田 華織)、歌って踊れるキャンペーンガール&モデルユニット「IT GIRLS」のメンバー。所属はアトランティックス マネージメントです。柔らかな初春の日差しに誘われ、葛西臨海公園からパレットタウン、お台場海浜公園まで、東京ベイエリアをぐるっと回ってきました。