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IDC Japan、国内UNIXサーバ市場のベンダー動向を発表

» 2004年09月07日 21時19分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは、国内UNIXサーバ市場のベンダー動向を発表した。

 2000年下半期をピークに縮小を続ける国内UNIXサーバ市場は、低価格のx86サーバに新規システムの構築需要を奪われるようになり、更新需要が主体となっている。2003年における同市場は、HPが33.1%のシェアを獲得し、3年連続でトップを維持。HPとIBM、サン・マイクロシステムズ、日立製作所、富士通の5ベンダーで97.4%を占めている。

 同社では、独自の分析ツールを用いて上位5ベンダーのポジショニングを測定。営業力、製品競争力、パートナーシップ、グローバルカバレージ、財務力を評価項目とする「シェア獲得能力」と、市場支配の可能性、認知度、業界標準となる可能性、市場シェア、製品の幅を評価項目とする「機会獲得能力」の2つの評価基準によって測定・分析している。

 この分析によると、HPは、「シェア獲得能力」「機会獲得能力」がともに高い「Leadership」に分類された。また、IBMは、シェア獲得能力は高いが機会獲得能力に課題がある「Niche」に、富士通とサン・マイクロシステムズは、機会獲得能力は高いがシェア獲得能力に課題がある「Legacy」にそれぞれ分類された。

表 国内UNIXサーバ市場における主要ベンダーのポジショニング

 シェア獲得能力で最も高い評価となったのはHPで、その理由として、販売パートナーの営業力が強いこと、メインフレームに製品ラインアップを持たず、営業リソースをUNIXサーバに集中できることなどを挙げている。

 また、機会獲得能力で最も高い評価となったのは、サン・マイクロシステムズ。インターネットが拡大した1990年代後半から2001年にかけ、大量のUNIXサーバを販売したことで、インストール台数が多く、市場における認知度が高いこと、「Solaris」を扱える技術者が多いことなどが高評価に寄与した。

 なお、ここでいう「UNIXサーバ」は、「RISCプロセッサを採用し、UNIXを搭載しているサーバ」もしくは「EPICプロセッサ(Itaniumプロセッサ)を採用し、UNIXを搭載しているサーバ」に含まれるサーバを指している。

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