小林啓倫のエマージング・テクノロジー論考
「ChatGPT」の次に来るサービスは何か? 注目を集める「AIエージェント」 従来の生成AIとの違いとは(1/4 ページ)
2022年11月に登場した米OpenAIのチャットAI「ChatGPT」は、約2カ月で1億人のユーザーを獲得し、生成AIの実力をまざまざと見せつけた。あっという間に人々の話題を独占し、いまやChatGPTや生成AIという単語をニュースで見かけない日はない、と言っても過言ではない。そうなると気になるのが、「ChatGPTの次にくるのは何か」という点だ。
気が早いといわれるかもしれないが、ChatGPTが一夜にして人々の未来予想図を書き換えてしまったのを見ると、できる限り早く次のトレンドを把握したいのが人情というものだろう。そうした「次」の候補として有力視されているものの一つが「AIエージェント」(AI Agent)である。
「AIエージェント」とは一体何か?
新しく登場するIT系専門用語の常で、この言葉もさまざまな意味で使われているのだが、米Microsoftは自社サイト上で、AIエージェントを「code or mechanisms which act to achieve predetermined goals(あらかじめ設定された目標を達成するために機能するコードまたはメカニズム)」と定義している。漠然としているが、何か目標を与えると、それに向けて動いてくれるプログラムというわけだ。
AIエージェントを「自律型エージェント」(Autonomous Agent)や「自律型AI」(Autonomous AI)と表現している企業もあることを考えると、さらにそのイメージをつかみやすいだろう。
AIエージェントなんて初耳だという方も多いかもしれないが、調査会社の米Gartnerは「2030年までに、AIエージェントが人間の監視なしに行った意思決定により、資産損傷による損失が1000億ドルに達する」と予測している。ちなみにGartnerはこの予測において、理化学研究所の中川裕志さんによる定義を引用する形で、AIエージェントを「人間の代理として働くAI」としている。
つまりあと5年かそこらのうちに、それだけ企業内でも普及する技術になるかもしれない……ということだ。
AIエージェントが定着すれば、生成AIがそうだった(あるいは現在進行形でそうしている)ように、私たちとAIの関わり方は大きく変化すると考えられている。生成AIの場合以上に、AIに対して細かい指示をしなくても良くなるためだ。それがどういうことか、実際に見てみよう。
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小林啓倫のエマージング・テクノロジー論考
生成AIやメタバース、新たなサイバー攻撃など、テクノロジーの進化が止まらない。少しずつ生活の中に浸透し、その恩恵を預かれることもある一方、思いもよらない問題を生み出すこともある。このコーナーでは、さまざまな分野の新興技術「エマージング・テクノロジー」について、小林啓倫氏が解説する。
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