OpenAIのフルパワー「o1 pro mode」に、書き仕事はどこまで任せられるか 若手記者の所感(1/2 ページ)
AI、俺の代わりに文章書いてくれ──この記事を書いている若手編集記者は最近、そんなことばかり考えている。今のAIには、記事としてそこまでクオリティーの高い文章を出す能力はないので、結局は自分でキーボードをカチカチしているが、キーをたたく時間をもっと減らせたら、取材に行く時間がもっと確保できて仕事が楽しくなるのに、と妄想する今日このごろだ。
GPT-4やClaude 3など、これまでもいろいろ試したが、正直「仕事をほぼ丸投げできるぞ!」のラインには至らず「文字起こしや構成の検討など一部を手伝ってもらう」がせいぜいだった(それはそれで大事だが)。そんな折、米OpenAIがChatGPTの新プラン「ChatGPT Pro」を発表。目玉は同社最高性能のAIモデル「OpenAI o1」の上位版「o1 pro mode」だ。
こいつなら、今までより良い文章が書けるかも──ということで、ライターとしてどこまでやれるか検証してみた。なお、ITmedia AI+/ NEWSにおける記事執筆とAI活用の指針についてこちらを参照のこと。
難点はあるが、執筆能力自体はそこそこ高い
結論から言うと、難点はあるが、執筆能力だけなら現状で一番いいと感じる。筆者はこれまで「Claude Opus 3」や「GPT-4」などを試し、それぞれ「10の労力が9とか、良くて7になるくらい」の能力と受け止めていた。しかしo1 pro modeは、分野によってはそれ以上の労力を削ってくれそうなポテンシャルを感じた。
もちろん、理想は10の労力を0にしてくれること。つまり自分の頭の中を読んで、理想そのままを出してくれることだが、それは無理だ(自分で書いているときだって、できているか定かでない)。となると、自分の考える正解に最も近いものを、なるべく少ない労力で出してもらう能力を求めることになる。その能力において、o1 pro modeは現状で最良に近い。
と、理屈を並べるより実際に見てもらった方が早いだろう。まず、以下がo1 pro modeの書いた記事だ。話題は、当媒体「ITmedia AI+」のオープンについて。発表文と画像を基に「ITmediaの記者として記事化してください」とだけオーダーした。
「国内最大級」など、事実関係が定かでないにもかかわらず元となった文章の受け売りが見られる、AI+の説明をし切ってから立ち上げ背景の説明をしてほしいができていない、書き出しは年月日でなく月日からでいいなど、指摘するポイントはあるが、抑えてほしい箇所は押さえてくれている。多少手を入れれば、読める文章になるだろう。
次に、これまで記者が記事執筆の支援で最有力と考えていたClaude 3 Opusに書かせてみた。
社名に「株式会社」をつけている、初出にもかかわらず月の表記がない、不必要に社長の名前を出している、アンケート調査を媒体立ち上げの背景として紹介していない、単に長いなど、ITmedia AI+の記事としては不適切なポイントがo1 pro modeより多い。これでもGPT-3.5や4に比べると土台としてはそこそこ使えると思うが、o1 pro modeに比べると見劣りする。
ちなみにあくまで記者の感想だが、Claude 3 Opusはリリース当初はもうちょっと優秀だった気がする。しかしハルシネーションを恐れてか、次第に参照元の文章に忠実な出力をするようになっていった感じがあり、少なくとも短いプロンプトで“ポン出し”をするには向かなくなっていった印象だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia AI+に関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
Microsoft、社内エンジニア数万人を対象に「Claude Code」「Copilot CLI」導入の影響を分析 生産性どう変わる
-
2
AIの出力を「理解する時間」がどんどん増えていく Karpathy氏推奨の4手段:文章・図・Webページ・動画
-
3
日立が「木造データセンター」展開 “鉄とコンクリ”から木材へ、“見た目がオシャレ”以外の価値は?
-
4
人手不足だからAIを使いたい、でも導入できる人がいない 中小企業“一人情シス”の葛藤
-
5
国内WebサイトへのAIエージェント攻撃を観測 「8時間弱」続いた攻撃の推移を公開 国内セキュリティベンダー
-
6
CTOが「AI導入で生産性を1年で2倍に」掲げた企業のその後 米国が開発者802人の進捗を追跡調査
-
7
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
8
Meta、「米国製で最高性能」のオープンモデル「Muse Spark Open」発表 Apple Siliconに最適化、Mac Studio×2でローカル動作
-
9
日本に本当に勝ち筋はあるのか ヒューマノイド「解剖」で見る中国の強さと課題
-
10
AIエージェントに「何を指示するか」より「何をさせないか」――NVIDIAが示す設計の原則
SpecialPR
ITmedia AI+ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmedia AI+をフォロー
あなたにおすすめの記事PR