「AIで試行錯誤」の現場から
ChatGPTの「deep research」に「働きやすいIT企業TOP10」を聞くと……あなたの会社、AIにどう見られていますか(2/2 ページ)
自分が学生だったら使ったなぁ
一方で、AIの解説を読んだ方の中には「いやいや、この会社の実態はこうじゃないよ」「口コミサイトの情報をまとめただけで企業分析したつもり?」と思う方も多いだろう。全くもってその通りで、記者もこれが確かだとは思っていない。採用しているソースの少なさなど、指摘したいポイントも多い。
ただ、例えばこれから就職活動を検討する新卒の学生に、端的にまとまった分かりやすい情報と評価される可能性は大いにあるだろう。多分、記者も学生時代にdeep researchが存在して、お金を気にせず使えたら、取りあえず触っていたと思う。
米OpenAIは今でこそ月額3万円程度の「Pro」プラン契約者のみにdeep researchを提供しているが、今後はより安い「Plus」や無料版ユーザーにも提供を広げる方針だ。
企業がAIを使って仕事を効率化するなら、学生もAIで就活を効率化するだろう。その一環で、一次的な情報収集として、deep researchをはじめとした調査系エージェントを、記者の示したような使い方で活用するのは想像に難くない。この使い方であれば、多少の間違いも許容範囲だろう。
過去の記事で「SEOならぬAIOが広がるかもしれない」としたが、これは企業が個人を調べる方向性だけの話題ではない。現状でも、大規模な新卒採用をしている企業の中には「うちの会社、実際にはこんなにいいところがあるのに、全然いいイメージが広がらないなぁ」という悩みを抱える広報や人事、採用担当者は少なくないはずだ。
その原因は発信不足やSNSでの不評などいろいろあるだろうが、仮にAIOが広がれば、そこに「ハルシネーション」や「AIに拾ってもらいやすい形で情報を発信しているか」といった変数も加わるかもしれない。
となると、例えば自社サイトでの情報発信だけでなく、メディアや口コミサイトで良い情報を発信してもらうにはどうすればいいか、SNSでの評判をどう良くするか──など、採用に関する情報戦略を見直す必要があるかもしれない。
もちろん、いわゆる就活サイトがAIOを最適化し、調査エージェントをハックしてくる可能性もある(今でさえ、プロンプトによってはソースが限定されてくる)。すると今度は、学生側に“AI検索テク”が広がるだろう。企業はさらにそれを見越した戦略を練り──と、新しいいたちごっこが生まれそうだ。
学生や企業かを問わず、AIを通して相手の評価の検索やそのまとめ、一覧化が“爆速”になる時代。企業も学生も採用したい・されたい相手を意識した情報の収集・発信を、改めて検討しなくてはいけない……かもしれない。
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「AIで試行錯誤」の現場から
さまざまな活用手法・テクニックが日々生まれる生成AI活用。本連載では、AI専門媒体「ITmedia AI+」の記者がさまざまなサービスを試す中で見つけた、業務に役立つかもしれない小技や活用テクを紹介します。
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