ChatGPT最新モデル「o3」に「存在しないIT記事のタイトル」を考えさせたら、普通に読みた過ぎた
突然だが、まずはこれを見てほしい。
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これらは、記者が過去にITmedia NEWSで書いた記事のタイトルと、ChatGPTが考えた架空の記事のタイトルを並べたものだ。率直に聞くが、この中だとどの記事を読んでみたいと思っただろうか?
AIが書いたタイトルは1番、3番、4番。いずれも、ChatGPTの最新モデル「o3」に考案させたもの。2番、5番は記者が過去に書いた記事のタイトルだ。
見抜けなかったあなたはセンスがない──という話ではない。IT業界に関連する取材・記事の執筆を続けてきた記者すら、AIが出してきたタイトルを「悔しいが読んでみたい」と思った。o3が記者のような書き手(そして記者がターゲットとする読み手)の“ツボ”を押さえたタイトル出しができるようになった、という話だ。
o3の作った架空の記事タイトルが読みたすぎた
冒頭に提示したタイトルは「o3に指示する」→「o3が数十のタイトル候補を出す」→「記者が見繕い、過去に書いた記事の中からテイストが近いものを並べる」という形で選出した。o3が出した全タイトル案は以下だ。
中には荒唐無稽過ぎるものもあるが、AIによる架空の記事だと分かった上でも「読んでみたいな」と思うタイトルもいくつかあるのではないだろうか。
では、これを作るのにどんなプロンプトを使ったのかというと……実はごく単純。「IT系ビジネスパーソンに刺さる、予想外な発想で書かれた記事タイトルを列挙して」と書いたのみだ。
ただ、同じプロンプトを使えば誰でも同じような出力が得られるか……というと、そうでない可能性がある。というのもAIの思考過程などを見るに、o3は記者との過去のやりとりを参照している可能性があるためだ。
ChatGPTは11日に、ユーザーとの過去の会話の内容に基づいて回答をカスタマイズする新しいメモリ機能を搭載している。記者はこれまでに書いた記事についても、ChatGPTにタイトルを改善する相談をしたり、そもそものアイデア出しを手伝ってもらったりしている。どうもAIはその際のやりとりを参考に、記者のスタイルを学び、それに沿ったタイトルを出してきている様子だ。現にタイトル出しの考え方を説明させてみたところ、おおむね記者の取材方針と一致した。
これまでも、過去に記事のアイデア出しで使ったスレッドを使い、記者のこだわりをプロンプトに入力し、その上で「o1」に質問し──などのステップを踏めば、ワークフロー的には同様のことができた。
しかし新しいメモリ機能とo3の組み合わせでは、過去のやりとりから記者の好みを自動で拾ってくれて、さらにo3の推論能力でアウトプットが得られる。正直、かなりお手軽に「自分が魅力的だと感じるタイトル」が作れてしまうので、びっくりした。
ちなみに4oに同じことをさせるとこんな感じ。o3やo1と異なり思考過程がないため、メモリを活用しているかどうかは不明だが、荒唐無稽すぎるアイデアが多い印象だ。少なくとも記者にはo3の提案より魅力的には見えない。
とはいえ、今回o3が考えたのはあくまでタイトルだけで、実際に取材をしているわけではないので、見出しを基に事実関係を整理した「報道記事」は作れない。その点、まだ記者には足で情報を取ってくるという優位性があるので「仕事を奪われた」とは思わないが、タイトル出しは結構楽しい作業のため「持っていかれた!」という気分ではある。
一方、o3とメモリ機能を使えばこういうこともできる。昨今は画像生成機能やコーディング機能が取りざたされがちなChatGPTだが、一連の新機能がもたらす影響は、思っていたより大きいかもしれない。
参考:「退職代行」をAIがやる時代?――“ワンクリック辞表”の舞台裏【AI虚報】
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