AIは「共通テスト」をどう解いた? 詳細をnoteで公開 全AIが間違えたのは「イラスト」と「人間感情」の読み取り(1/2 ページ)
2026年の共通テストを、生成AI「ChatGPT」「Gemini」「Claude」の各モデルに解かせた結果について、詳細な内容を、AIベンチャーのLifePromptがnoteで公開している。
ChatGPTが9科目で満点を取ったことが注目されたが、回答するのに他AIの3倍の時間がかかっていたことや、AIが共通して間違えた問題には、人間感情への“AI的な誤解”が背景にあったことなどを分析している。
高性能AIモデル3つ、API経由で回答 思考モード活用
受験させた科目は、英語(リーディング/リスニング)、国語、数学(IA/II・B・C)、社会(歴史総合・世界史探究/歴史総合・日本史探究/地理総合・地理探究/公共・政治・経済)、理科(物理/化学)、理科基礎(物理基礎/化学基礎/地学基礎/生物基礎)、情報(情報I)。
検証したモデルは「GPT-5.2 Thinking」「Google Gemini 3 Pro」「Claude 4.5 Opus」。
各モデルの能力を最大限に引き出すため、GPT-5.2 Thinkingはバックグラウンドモードを使用し、タイムアウトを回避して数分間の思考時間を許容した。Claude 4.5 Opusは「Thinking Mode」を有効化し、思考プロセスを出力。Gemini 3 Proは画像認識精度を高めるため、Thinking Levelを「High」に設定した。
専用の自動受験システムを開発し、API経由で受験した。まず、問題のPDFをシステムにアップロードし、全ページを画像化。同時にテキスト解析を実施。「どこからどこまでが第1問か」という構造を自動判定し、問題を大問ごとに切り分け、API経由で各AIモデルに送信した。
AIが出力した自由記述の回答は、別のAIプロセスで読み取り、「問1は『3』、問2は『4』」など採点可能なマークシート形式に自動変換した。
音声データの直接入力が難しいため、英語のリスニングはスクリプトをテキストで入力。縦書き文章は多くのAIが苦手としているため、国語の縦書き文は、事前にNotebookLMで文字起こししたテキストデータを使った。
結果はGPTが圧勝 だが時間は3倍かかった
結果は、文系・理系科目ともGPT-5.2 Thinkingが97%の得点率で、91~94%だったGemini/Claudeに圧勝した。一方で、かかった時間はGPTが5時間30分ほど、GeminiとClaude が1時間40分前後と、GPTの3分の1ほどの時間で解いてみせた。
GeminiやClaudeが「直感とスピード」を両立させて解き進めるのに対し、GPT-5.2 Thinkingは、1問に対して数分間、人間の思考のように「自問自答」と「検算」を繰り返してから答えを出力する「圧倒的な慎重さ」があるため、高い得点をマークした反面、時間がかかったという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia AI+に関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
人間より「PC作業がうまい」AI機能がリリース OpenAI「Dots」が変えるデバイスの未来
-
2
OpenAIが「数学論文722本」を一挙公開 「AI企業の技術独占」に数学界が猛反発したワケ
-
3
人手不足だからAIを使いたい、でも導入できる人がいない 中小企業“一人情シス”の葛藤
-
4
MicrosoftのナデラCEO、「SIモデルは“内部リスク”として扱うべき」とXに投稿 統制はモデルの外に置くよう提言
-
5
“クールジャパン機構の二の舞”か? 2兆円支援のラピダス、2ナノ半導体工場あっても拭えぬ「顧客不在」の懸念
-
6
AnthropicのAI、未解決殺人事件で警察に虚偽の情報提供 米政権は「通知と是正は義務」と警告
-
7
「当然、攻撃者はAIを悪用する」――不正アクセスに対峙する国家サイバー統括室を直撃、日本の情報をどう守る?
-
8
FDEが構築したAIエージェントの7割、企業が放棄へ Gartner予測
-
9
3社に1社がトークン予算超過 コスト増を最大44%抑える方法とは【アクセンチュア調査】
-
10
年俸2800万円でも争奪戦 ウォール街で求人18倍、「FDE」の需要が跳ね上がる皮肉な理由
SpecialPR
ITmedia AI+ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmedia AI+をフォロー
あなたにおすすめの記事PR