Firefox 3 Download Dayで思い出す――IE 3
6月17日、MozillaはFirefoxをリリースし、24時間最多ダウンロード記録を目指す。Download Dayは素晴らしいマーケティング戦略だ。成功すればなお良い。本稿掲載時点で143万3334人――米国では23万8440人――がFirefoxをダウンロードすると誓っている。記録的な数だろうか?
4月30日、コールドプレイはシングル「Violet Hill」で24時間中に60万ダウンロードを記録した。このシングルはDRM(デジタル権利管理)フリーで1週間提供された。ソフトウェアではないが、目覚ましい数だ。
MozillaはFirefox 2のリリース日に200万ダウンロードの記録を達成した。MicrosoftのInternet Explorer(IE)7はリリースから3日で300万ダウンロードを記録した。
FirefoxのDownload Dayは、わたしには別のものを思い起こさせる。1996年8月13日のIE 3のリリースだ。ダウンロード数は1週間で100万件行かなかったが、ダイヤルアップ接続だったことや、インターネットを使っている人が少なかったことを考えるとすごい数だ。MicrosoftはIE 3を大々的に立ち上げた。提携や割引――ISP各社、Webサイト、Wall Street Journalなどの新聞の――はIE 3がブラウザ戦争でNetscapeを追い抜く後押しとなった。わたしはこのときWSJを購読し、約12年経った今も購読を続けている。
いち早くダウンロードした人たちは「わたしはInternet Explorer 3をダウンロードしました」といった言葉が書かれた日付入りTシャツをタダでもらった。わたしも何年かダウンロードTシャツを着ていた――妻がぞうきんにしようと決めるまで。ハァ。
IE 3はMicrosoftのNetscapeとのブラウザ戦争の真の始まりだった。わたしはIE 4が出るまでNetscape Communicatorにお金を払っていた。IE 4はついに、Netscapeと同レベルの機能とパフォーマンスに達したのだ。
ブラウザ戦争はひどいものだった。MicrosoftとNetscapeはプロプライエタリなHTML拡張という不愉快な戦いを繰り広げたからだ。わたしは1996~1997年まで手作業でコードを書いていた。拡張機能が違うということは、片方のブラウザに合わせて書式を書くということだ。CSSやDOCTYPEのようなタグは、デザイナーが特定のブラウザに合わせてコードを書く役に立った。特にIE 6の変な癖に対処するには便利だった。
新たなブラウザ戦争が起きており、不快さも戻ってきているようだ。まず、多数の優れたブラウザの開発が進んでいる。IE 8、Mozilla 3、Opera 9.5、Safari 3.1。IE 8は8月に公開β版が登場する予定だ。
このためMicrosoftはほかの主要ブラウザよりも次のDownload Dayが遅れることになる。今後のエントリでIE 8を取り上げるつもりだが、早くもその開発の方向性が心配だ。IE 8の進展を見ていて、Windows Vistaの既視感を感じたことが何度もある。Microsoftは、IEの間違った標準を正すためにアプリケーションとWebサイトを壊そうとしているように思える。Windows Vistaがセキュリティを直すためにアプリケーションを壊したように。
IE 8の苦難はFirefoxにとっての幸運だ。ところで、3はマジックナンバーだろうか? それについては、正式版Firefox 3を使ってみたらもっと言うことが出てくるだろう。
Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
個人向けGeminiのモデル選択が厳格化 無料ユーザーが使えるのは「Flash-Lite」のみに
-
2
「Androidのマイナンバーカード」提供へ 20日から 物理カードなしでも本人確認など可能に
-
3
「OpenAIの文化は壊れている」──安全性報告書を統括した従業員が退社し、寄稿
-
4
タイムズカー漏えいで集団訴訟の動き、登録3000人弱 呼び掛けた弁護士に聞いた──「謝罪で済む案件ではない」
-
5
再び浮上した「クレカ表現規制問題」 クリスタやpixiv FANBOXの騒動からマンガ家が感じた不安と焦り
-
6
「アバハウス」全顧客の情報漏えいか 会員・受注DBに不正アクセス 「不審な返金メール届いた」報告で判明
-
7
免許証の悪用防ぐ届出集中、CIC・JICCで手続き遅延 タイムズカー情報流出直後に
-
8
第一生命に不正アクセス 従業員情報12万人分漏えいか 退職者も対象
-
9
靴のムーンスター、顧客情報漏えいの可能性 氏名や住所、注文情報など
-
10
貧乏な子どもが“稼げる大人”になる条件とは? 米ハーバード大などがFacebook7000万アカウント超から分析 2022年にNature掲載
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR