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Windows 7の価格はなぜややこしいのだろうか(1/2 ページ)

» 2009年07月13日 07時30分 公開
[Don Reisinger,eWEEK]
eWEEK

 Microsoftがまたやってくれた。

 同社は先日、10月22日に発売予定のWindows 7のさらなる詳細を発表した。実にMicrosoft的なやり方で、店頭で同OSを購入する消費者を混乱させかねない価格体系を発表したのだ。

 驚くようなことではないはずだ。Microsoftは今、Windows Vistaのエディションを4つ提供している。Home Basic、Home Premium、Business、Ultimateの4つだ。価格はそれぞれ199.95ドル、259.95ドル、299.95ドル、319.95ドル。もちろん、Microsoftはこのようなエディション別の価格設定は消費者を混乱させるためのものではなく、同社が各エディションの機能に見合った対価を得られるようにするためだと主張している。

 ある段階では、これはある程度理にかなっている。OSのエディションが増えるほど、エディション間の違いも増え、異なる価格を設定する必要性は高くなる。だが、店頭でOSを買う人が皆、下調べをしてから買いに行くわけではない。一番困るのは、購入する場所によっては、店員が頼りにならないかもしれないということだ。だから顧客は、Vistaの4種類のエディションのさまざまな違いを考慮する際に、どのバージョンが自分に最適なのかを名前と価格から推測することになる。

 このような状況はMicrosoftにとって都合がいいに違いない。Windows 7の価格発表で、同社は消費者をさらに混乱させた。同社はWindows Vistaで4つのエディションを提供していたが、今回はWindows 7のエディションを3つ提供すると発表した。素晴らしい。だが、市場の混乱を抑える効果は大してなかった。

 Windows 7 Home Premiumはアップグレード版が120ドル、通常版が200ドル。Professionalエディションは、アップグレード版が200ドル、通常版が300ドル。最後に、Microsoftが提供する中でベストなUltimateエディションは、アップグレード版が220ドルで、通常版が320ドルだ。Microsoftは、消費者が自分に合ったエディションを見つけるのが「これまでになく簡単」になったと主張している。だが、この価格体系を検討しなければならないほとんどの消費者と企業顧客からすれば、MicrosoftがVistaでやろうとしていたことと変わらないように見える。

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