マニュアル化以前に多すぎる作業をどう整理するか?【問題編】シゴトハック研究所

新人の仕事に向いている、業務のマニュアル作り。教えられたことをマニュアルにすることで、自分が覚えながら部署にも貢献できます。米国から来たウィリアムもこれに取りかかりますが……。

» 2008年04月10日 11時34分 公開
[大橋悦夫,ITmedia]
    マンガ:ふじたきりん(過去のマンガ)

 前回のマサヨシ課長のアドバイスを受けて、早速マニュアル作りに取りかかったカホコさんとウィリアムですが、実業務の作業量の多さに閉口しているようです。

ウィリアム 昨日、カホコさんの作業の一部始終を見させてもらって思ったんですけど、マニュアルに書かれてないことが多いですよね。

カホコさん そうなのよねー。当たり前すぎてあらためて書くまでもないこととか、コロコロ変わるから書いてないこととか、要するにいちいちマニュアルに反映するのが面倒くさくて……。

ウィリアム なるほど。確かに、せっかく手間を掛けて完全なマニュアルを作っても、業務が変わったら作り直しですものね。ところで、昨日のカホコさんの作業をこんな感じでまとめてみたんですけど、見てもらえますか? 実際にやっている作業を個条書きで書いてます。

カホコさん うわぁ、こうしてあらためて見ると、すごい作業量……。でも、これってそのまま清書すればマニュアルになるんじゃないかな? いや、多すぎるか。もっとシンプルにまとめられたらいいなぁ。

マサヨシ課長 マニュアルをきちんと作ろうとすると、自然と業務を見直すことになるわけだ。

カホコさん そうですね。今回は良い機会だと思います。

マサヨシ課長 まずは、マニュアル化にあたっての方針を決めるといい。それがあれば、途中で迷うことが少なくなるはずだ。

カホコさん うーん、まずは「マニュアルがあれば誰でも私と同じ結果を出せるようにする」かな。

マサヨシ課長 ウム、そうだな。ほかには?

ウィリアム 「作業を始める前に用意しておくものを明らかにしておく」はどうでしょう?

カホコさん あー、なんかお料理のレシピみたい! とすると、材料と手順とワンポイントみたいに分けられるかも。まず必要な資料を集めて、次に番号順に作業をこなしていく、と。で、ところどころに、ちょっとしたコツが書いてあれば、その仕事を初めてする人でも安心ですよね。

マサヨシ課長 あとは大量にある作業をどう料理するか、ということになるな。

カホコさん そこが問題ですねー。

マサヨシ課長 では、マニュアル化の方針として、もう1つ加えることにしよう。

筆者:大橋悦夫

1974年、東京生まれ。ブログ「シゴタノ!仕事を楽しくする研究日誌」主宰。学生時代よりビジネス書を読みあさり、システム手帳の使い方やスケジュール管理の方法、情報整理のノウハウなどの仕事術を実践を通して研究。その後、ソフトウェアエンジニア、テクニカルライター、専門学校講師などを経て、現在は仕事のスピードアップ・効率アップのためのセミナーや研修を手がける。デジタリハリウッド講師。著書に『「手帳ブログ」のススメ』(翔泳社)『スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術』『チームハックス 仕事のパフォーマンスを3倍に上げる技術』『そろそろ本気で継続力をモノにする!』、近著に『Life Hacks PRESS vol.2』『LIVE HACKS! 今を大切にして成果を5倍にする「時間畑の法則」』がある。


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