最後に、短時間で印刷が完了することがどれだけ効率を高めるか、計算してみよう。
それぞれのプリンタが1分間に出力できるA4用紙の枚数は、毎分20枚のプリンタでは11枚、毎分16枚のプリンタでは9枚となる。
「わずか2枚しか違わないじゃないか」。そう思う人も多いだろう。だがここにこそ落とし穴があるのだ。
例えば同じプリンタで会議資料を240枚、1度に出力するとしよう。この場合、毎分20枚のプリンタではトータルで約12分、毎分16枚のプリンタでは約15分かかり、その差は約3分になる。
わずか3分と思うかもしれないが、同程度の会議用資料の印刷を5人が行ったとすると毎分20枚のプリンタを使えば毎分16枚のプリンタを使って印刷するより15分も短時間で資料の印刷が完了することになる。
「おーい、会議資料はまだか〜?」などと言われ、「もうすぐです!」と返事をしつつ、プリンタの前でイライラしながら待ったことのある人は多いだろう。これが解消されることを考えれば、わずか3分の効果は大きい。
ウォームアップとFPOの最初の1枚で30(秒)×1(枚)=30(秒)で0.5分となり、残り239枚を印刷するのに239(枚)÷20(枚/分)=11.95分かかる。
0.5(分)+11.95(分)=12.45分が印刷にかかる時間。
FPOは毎分20枚のプリンタと変わらないが、残り239枚にかかる時間は239(枚)÷16(枚/分)=14.9375分となる。
0.5(分)+14.9375(分)=15.4375分が印刷にかかる時間。
このように印刷速度が高速かつ印刷にかかる時間が短い製品を選択すれば、かなりのメリットだ。だからといってズルズルと会議資料の作成を引っ張ってしまったり、ダラダラとビジネス文書を作成していたのでは本末転倒。気を付けよう。
ドクトルP というわけで今回のポイントは――。
プリンちゃん ふむふむ。つい印刷速度に気をとられがちだけど、FPOも重要なのね。
ターくん だねー。けどホント、ppmにFPOなんて専門用語も分かるようになったし、プリンタに詳しくなってきたよね。参ったなあ、もう♪
プリンちゃん 浮かれるのはまだ早いわよ。まだあと3つ、教えてもらうポイントが残ってるんだから。ね、ドクトルP。
ドクトルP やれやれ……。
2人のプリンタ選びはいよいよ終盤戦へ――。
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