上の3枚の練習書きを見ながら読めば、より分かりやすくなる。
まず書き始めの項目である「住所」からだ。その後に書くすべての文字に影響するため、書き始めの位置、文字サイズとも細心の注意を払って書き始めよう。
書き始めは下2ケタの中間の真下の位置から。文字サイズの横幅は、下2ケタ内にやや余裕を持って収まるくらいの感覚で。
「悪筆がすぐ直る11の技」で取り上げたが、字配りとは、読み手が文字列の塊で意味を理解し、情報が速く伝わるよう、単語と単語の間に空間を作る気配りのこと。PCで言えば「半角空け」「全角空け」がこれに当たるだろう。この字配りの例外が「宛名書きの住所」である。
宛名書きで「都」「道」「府」「県」や「市」「区」「町」「村」は自明の情報。だから書くスペースが限られている宛名書きでは詰めてしまおう、という発想だ。それどころか平たくつぶして書いて構わない。1行以内で収まる番地とマンションや建物名の間も、やはり字配りを考えず詰めていい。さらに縦のスペースを確保するため、「市」の最後の縦のはらいも伸ばさずに短く収めるといいという。
筆者の場合、(右)の練習書きを見ていただくと分かるように、書き始めの1文字目が小さかったために、1文字目の文字サイズがはがき内の文字サイズの基準となってしまった。1文字目には要注意だ。「字配りの例外」を忘れて、しっかり字配りする失態も……。住所は全項目中、最も法則が多い。筆者のような“おいた”をしないよう、最初はこの記事をあんちょこのように使ってほしい。
住所に比べると、ほかの項目はそこまで決まりごとはない。まず「会社名」は書き始めの位置に注意しよう。目安は「郵便番号3ケタ目と4ケタ目の中間」の真下だ。また住所と同サイズだ。小さくなりがちなので気を付けたい。
「部署名」は会社名と部署名の合計文字数に応じて、2箇所の位置から選んで書く。
会社名、部署名とも1行で収まるようなら(左)や(中央)の練習書きのように会社名の下に。収まらない時は、(右)の練習書きで赤文字で直されているように改行する。項目中、最も小さい50%程度まで文字サイズを下げることに注意しよう。
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