余ったクリアファイルで作る防水ブックカバーには、「中身が見える内ポケット」付きのものもある。メモなどいろいろ入れられるから、中ページに挟んでいたメモがいつの間にかない――なんて事態を防いでくれるのだ。
オフィスに余っているもので作るブックカバーを、これまで2つ紹介してきた。
素材 | 防水性 | 作りやすさ | 適している本サイズ | 適している表紙の硬さ |
---|---|---|---|---|
カレンダー | × | ○ | A5程度 | ソフト〜ハードまで全般 |
クリアファイル | ○ | ○ | A5程度 | ソフト |
クリアファイルで作る防水カバーでは、カット1回、折り3回で作れるシンプルなタイプのほかにも、「内ポケット付き」のものもある。今回はこちらを紹介しよう。
シンプルなタイプより作り方に手間はかかるが、内ポケットにメモなどを入れて持ち運べるから、本に挟んでおいたメモや束でくっつけた付せんが気づくとない――なんて事態を防いでくれる。メリットは次の7つだ。
1.内ポケット付き:表紙の裏側2カ所が内ポケットになる。本に挟んだ紙片がいつの間にかなくなる事態を防ぐ。ポケットを閉じたまま中身が全部見える。
2.見やすい:表紙が透けて見えるから、購入した本屋のブックカバーが並んだ本棚前でありがちな、「あの本、どこだっけ?」にならず見つけやすい。
3.水に、より強い:表紙を二方のみくるむシンプルなタイプに比べ、四方からくるむため防水性がアップ。
4.汚れに強い:カバーに付いた汚れを濡れた布などでぬぐえるから、カバー自体も、紙布製のカバーに比べて汚れにくい。
5.ややハードカバー化できる:ややハードカバー化できるため、本の強度が増す。
6.絵柄の着せ替え自由:カバーが透明なので、好きな絵柄の紙を挟み、絵柄を自由に着せ替えできる。
7.出費ゼロ:中古のクリアファイルなどの余りファイルを使うため、出費はゼロ。
準備する:本、その本より大きいクリアファイル、カッター、長さ30センチ程度の定規。誤って作業机を切らないよう古新聞などを敷こう。
A4サイズのクリアファイルとA5サイズ程度のソフトカバーの単行本が、上下左右とも5センチ程度の余裕があって相性がいい。大きさは、閉じた本とクリアファイルの両端をそろえてチェックする。
折り目を入れる:カッターと定規を使い、クリアファイルに線を入れる。
まずファイルの底辺をカットしてファイルを開く。開いたファイルの上で閉じた本を展開させながら、本に沿って線を引く。この時、本に直接カッターを沿えるのではなく、定規を当てて本を外してから、定規に沿ってカッターを当てていく。線はファイルの端から端まで付ける。
ここで3つコツがある。1つはカッターの刃を滑らせる力加減。簡単に折り目が付くので、ほとんど力を入れなくていい。2つ目は定規の押さえ方。ツルツルしたファイルの表面で滑ってしまわないため、定規の真上からやや力を入れて押さえる。最後は線を引く位置。本のジャストサイズより数ミリ外側にずらす。紙製カバーと違い、素材上微調整しづらいので、心持ち大きめに作っておくのだ。
折る:折り目沿いにファイルを折る。カッターを入れた面側を山折りするとキレイに折れる。
切る:本の背表紙に当たる部分の上下2カ所と、4隅の計6カ所を切り落としたら完成だ。切り落とす部分は、表紙をくるまない“端切れ”部分に当たる。
またこの時、背表紙の上、下の2カ所のカット部分に一工夫要る。カットする横幅が背表紙の幅より少しでも狭いと、表紙を上下からうまくくるめなくなる。左右の横幅を数ミリずつ長めにとるのがコツだ。こうすると表紙をうまくくるむことができる。
内ポケットの使い方はさまざま。メモを挟んでおけばそのまま読むこともできるし、重みでいつの間にか取れてしまいがちな付せんの束を収納しても便利だ。また、書籍に限らず、こづかい帳のレシート入れなど、オリジナルのノートや手帳、日記などにかけるカバーにも応用してみよう。
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