いま掃除しかできないんだったら、掃除をやるしかない――創造的選択インタビュー全文公開(前編)達人のクリエイティブ・チョイス(1/6 ページ)

「ロジカルであることからは多分何も生まれない」「我がことを突き抜けると、皆のことになる」「いま掃除しかできないんだったら、掃除をやるしかない」――。カヤック、博報堂などのキーパーソンが集った『クリエイティブ・チョイス』インタビューの全文を公開する。

» 2009年07月22日 21時00分 公開
[鷹木創,Business Media 誠]

 困難な選択を迫られたとき、あなたならどういう選択肢を創り出し、選ぶだろうか。そんな“クリエイティブ・チョイス”の実践者に聞く『達人のクリエイティブ・チョイス』。書籍『クリエイティブ・チョイス』の読者、そしてアイデアや発想に悩む誠 Biz.IDの読者にヒントを与えてくれそうなインタビューを掲載してきた。今回から3回に渡って、そのインタビュー全文を掲載したい。

 『クリエイティブ・チョイス』の著者である堀内浩二さん(アーキット代表)をはじめ、『地頭力を鍛える』の細谷功さん、“面白法人”カヤックで代表を務める柳澤大輔さん、博報堂生活総合研究所の吉川昌孝さんらに聞いた。

『地頭力を鍛える』の細谷功さん(左)とカヤックの柳澤大輔さん
『クリエイティブ・チョイス』著者の堀内さん(左)と、博報堂生活総合研究所の吉川さん(右)

堀内 今日は一応9時まで2時間お時間いただいていますけど、話が尽きればその前に終わってもいいと思います。1階(注:カヤック経営のカフェ「DONBRI CAFE DINING bowls」)ってこういう日は混んでます?

柳澤 大丈夫だと思いますよ。

堀内 もしお時間があれば懇親会というか、ちょっと飯食って帰りましょう。

 今回、一応出版プロモーションと言うことで機会を作ったんですけども、どちらかというと、同じ町に住んでいながら仕事でお会いしない皆さんと、何か話をしたいな、と。基本的にはバーベキューでしか会いませんからね。

吉川 僕、ネクタイして会うのは初めてじゃないですか。

堀内 そうかもしれないですね。もう8年、9年くらい。

吉川 9年ぐらいのおつきあい。

堀内 ということで基本的に皆さんご近所さんですが、片や実社会、実社会っておかしいかな、一般社会というか実業のほうでも、とっても有名な方が多いので、これをきっかけに、ちょっと何かを、しかも鎌倉で、やりたいなあと思って。

 クリエイティブ・チョイス、創造的な選択というのは、本来意味するところは非常に一般的な話題でもあります。誰しも選択というのは、個人でも組織でも抱えていますから、何らか話があるだろうということで、先にメンバーと日付を決めさせていただいて、これまでネタを一生懸命考えてました。

 大きくワークとライフと両方やりたいなと思っています。だいたい7:3ぐらいでワークのほうを多めに。創造的な選択っていうのは、この本で書いた内容でいうと、「典型的には二者択一なんだけど、よくよく考えるとそうでもない選択肢がでてきたりするようなケース」を、我々がどうやって乗り越えてきたかとか、あとはクライアントのケースとかね、そういうのを多少入れながら、皆さんの経験とかお考えとかをシェアできればなと思います。そんな感じでよろしいですか。

柳澤 はい、大丈夫です。最初は堅い話から入るかもしれませんが、徐々に柔らかい話もできればと思います。

堀内 ですよね、時間かかります。

柳澤 柔らかくしていきましょう。

堀内 一応ね、ウォーミングアップも考えたんだけど、どうしようかな。自己紹介するまでもないんですけど……。

吉川 まあ、そうですよね(笑)

細谷 大丈夫だと思いますよ(笑)

堀内 よく考えたらなんか(笑)

細谷 不思議ですよね、自己紹介するのもなんか(笑)

堀内 じゃあ、何とかしていきましょう。

 みなさん語るべきコンテンツをお持ちなので、最初にお一方ずつ、ちょっと語ってもらうような構成を考えました。例えば細谷さんですと、「地頭力」というコンテンツがあります。「地頭力」の著者的に見て、今回の『クリエイティブ・チョイス』という本を、どういう風に読み解いてくださいますか。

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