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» 2010年08月19日 13時45分 公開

蓋然性でもうける方法樋口健夫の「笑うアイデア、動かす発想」(1/2 ページ)

ある事柄が起こる確かさを蓋然性という。わたしはあるとき、編集者とこんな賭けをした。「樋口さん、蓋然性から何かすぐに儲かることを考えられますか?」

[樋口健夫,Business Media 誠]

 昔からわたしは蓋然性(がいぜんせい)を信じてきた。蓋然性とは、ある事柄が起こる確率、確かさを言う。

 例えば営業活動をしていて、お客への訪問数が増え、頻度が高くなればそれなりに受注数も高くなる、といったことも広い意味で蓋然性といえる。この例は非常に単純なことだが、これは33年間の営業経験を振り返っても、これはほぼ真実だったと思う。だからこそ、訪問数を上げるために、最善の時間の使い方を工夫したし、ポケベルや携帯電話など、その時々の最新鋭の通信手段を確保したり、バイクや自転車を使ったりしたこともある。

 バイクや自転車に乗っていると、何らかの形で転倒する可能性が、年に2回程度はあると信じている。だからお母さんが小さな子供を自転車に載せているのを見ると、すごく心配になる。

 また携帯電話は、首からつるすか、腰にくくりつけておかないと、ツルツルのまま手で持っていたら年に少なくとも3度は落とす可能性がある(と信じている)。それが幸運なら布団か畳の上だろうし、不運ならトイレの中に落としたり駅のコンクリートに叩きつけたりしてしまうことになる。だから携帯がまだものすごく重かった時代から、わたしは必ず首か腰にくくりつけるようにしてきた。

 わたしがアイデアマラソンで、常にたくさんの発想を書き残すことに専念しているのは、どんなに些細なことを書きためていても、多数の発想数の中には、必ずいつか、優れたすごい発想が混ざって出てくるという蓋然性を信じているからだ。この数字は300件に1件程度。つまり0.3%ほどである。

蓋然性で稼ぐ方法

 20年ほど前、ある大手出版社で打ち合わせをしていて、この蓋然性が話題になったことがある。わたしは「蓋然性の活用は知恵の一種であり、蓋然性を上手く使うことは、ビジネスチャンスそのものだ。つまり、蓋然性で稼ぐことができる」と話した。

 「では樋口さん、蓋然性から何かすぐに儲かることを、アイデアマラソンで考えられますか?」と出版社の編集者から挑戦を受けた。

 わたしは挑戦を受けた。「そうですね。蓋然性から、簡単にお金を稼ぐ方法があります。それも日本全国でその可能性があり、その総額は数億円にもなるのではないかと思います」。「ええっ、そんなすごいことがありますか」と編集者は生唾を飲み込んだ。「誰も気が付かないところに、お金があるのです。お宅の会社の中にもありますよ」

 「本当ですか」と疑い顔の編集者にわたしは尋ねた。「御社は、このビルに入って何年になりますか?」「相当長いです」「じゃあ、きっとあります。早速試してみましょうか? 付いてきてください」

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