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» 2010年10月06日 09時30分 公開

「職場がツライ」を変える会話のチカラ:心の限界点を超えてしまう前に (2/3)

[竹内義晴,Business Media 誠]

自分の心や感情の動きに素直になる

 マイナスになってしまった自分の心をゼロに戻し、そしてプラスへと次第にシフトチェンジしていくにはどうすればいいのでしょうか。

 わたしたちは普段の生活の中で、「よく分からないけれど、なんとなく嫌」というような違和感を覚えることがありますよね。

 例えば、飲み会の案内メールが送られてきたとします。それが、仲のいい仲間からのメールだったら嬉しく思うのに、職場の飲み会だと「なんとなく嫌だなあ。行きたくないなあ」と感じます。でもたいていはこの違和感をあまり気にせず、「付き合いも大切だし、会社の飲み会だから仕方ないか」とすぐに社会の常識の方へと頭が反応し、自分の本当の気持ちを無視しがちです。

 けれども違和感を覚えるということは、頭で考える前に心が体を通して何かしらのメッセージを訴えているのです。その違和感はすでに自分でも気づいていることかもしれませんし、まだ気がついていないことかもしれません。

 実はこの違和感を無視し続けて心に溜め込んでいくと、心からのメッセージに鈍感になってしまうんです。

 自分の心のケアをするには、まずは自分の心や感情の動きに敏感になり、素直になることが大切です。素直になると言っても「ボクは会社の飲み会は興味ないから行かないよ」と自己中心的になれと言いたいわけではありません。まずは「心が発しているメッセージ」に気づいてあげましょうということです。

 心のメッセージは、頭部や胸部、下腹部などにモヤモヤ感や嫌なイメージとして現れます。なにかモヤモヤした感じがしたら、その部分に意識を傾けて、「何か、いいたいことでもあるの?」と、もう1人のあなたに問いかけてみてください。

 もう1人のあなたはその問いかけに、「暖かい・冷たい」「リラックス・締め付けられる」などの感じで答えてくるかもしれませんし、何らかの言葉として耳から答えを知らせてくるかもしれません。あるいは、頭の片隅にイメージとして伝えてくるかもしれません。

 その「答え=メッセージ」を無視せず、きちんと聞いてほしいのです。頭で考えようとせずにリラックスしながら「ふと思う」感覚を待っていると、きっと答えが返ってきます。こうして「心のメッセージ」に敏感になると、「今、ちょっと無理しているなあ」「ちょっと心がマイナス寄りだなあ」など、自分の本音に気づけるようになってきます。

 もちろんそのメッセージに気づいても、最終的には「会社の飲み会だから行こう」と決断するかもしれません。それはそれでかまいません。大切なのは「常識」を基に瞬間的に判断する前に、「自分の本音」に気づいてみることなんです。

 心や感情を「もう1人の自分」ととらえてみてください。そして「もう1人の自分」が何かを訴えてきたら、「何?」と聞く耳を持ってあげてください。もう1人の自分とは、あなたの自身でもあるのですから。

 例えば知人に相談事があり、「とにかく話を聞いてほしい」と思っているのに、「今忙しいから」と相手にされないとガッカリしますし、「もう二度とあの人には相談するものか!」と思ったり、それでも我慢し続けると突然キレてしまったりすることもあります。「もう1人の自分」であるあなたの「心」も同じなのです。

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