NTTコミュニケーションズが提供するオンラインストレージサービス。従来「cocoaギガストレージ for OCN」と呼ばれていたサービスで、ファイルの保管はもちろん転送・共有とオールマイティに対応する。携帯電話からアクセスするためのインタフェースも用意している。
スマートフォン向けには写真管理に特化した専用アプリを用意しているほか、ブラウザからアクセスすると自動的にスマートフォンに最適化したサイトを表示する。アップロードしたファイルを閲覧できるほか、クラウド上に置かれたファイルのURLを相手に送信して見てもらうことも可能。利用料金は、10Gバイトで月額315円。
サービス名 | 利用料 | 備考 |
---|---|---|
OCNマイポケット | 月額315円(10Gバイト) | 申込月と翌月の2カ月無料のお試しプランを用意。 |
というわけで、スマートフォン対応のインタフェースを持つ「OCNマイポケット」(NTTコミュニケーションズ提供)を例に、スマートフォンとの連係でどのようなことが可能になるのか紹介しよう。
OCNマイポケットは、有料プランが最低でも月額1000円前後となるほかのサービスに比べて、低価格で使い始められるなど障壁が低いのが特徴だ。他社サービスのように低容量版の無料プランこそ用意していないが、申込月と翌月の2カ月無料のお試しプランも用意。サービスの使い勝手などはこちらでチェックするとよい。
強みは、写真の管理機能だ。撮った写真をクラウドにアップロードし、ほかのメンバーから参照してもらう、というのはオンラインストレージの基本的な使い方の1つだが、OCNマイポケットであればカユいところに手が届くさまざまな機能を用意しており、ほかのサービスにはない快適なフォトライフを実現してくれる。それらの機能を紹介しよう。
すでに撮られた写真をクラウドにアップロードするのはもちろん、スマートフォンのカメラ機能と連動し、撮影後すぐにクラウド上に自動アップロードすることができる。わざわざ写真を選択してアップロードする手間をかけなくとも、「撮る→アップロード」という一連の作業がシームレスに行えるのだ。
この設定であれば、撮影後になんらかのミスや事故で大事な写真をなくしてしまっても、クラウド上からかんたんに復元できる。また誰かに写真を送る場合も、いちからアップロードする手間がかからず、クラウド上にあるファイルのURLを送るだけで済むので簡単だ。
「Wi-Fi接続時のみ自動アップロードでそれ以外は手動アップロード」といった細かい設定も行えるので、利用環境に合わせて細かく調整できるのもよい。現在はAndroid版のアプリがこの機能に対応している。
アップロードした写真の閲覧機能も充実している。GPSを搭載したスマートフォンで写真を撮影するとジオタグと呼ばれる位置情報を自動的に付与するが、「OCNマイポケット」のiPhone/Androidアプリで撮影してクラウド上にアップロードした写真は、このジオタグの情報をもとに撮影場所ごとに表示できる。
どの写真をどこで撮ったのかが一目瞭然(りょうぜん)なので、旅行先で撮った写真をすばやく探すといった用途に向いている。また、撮影日ごとにカレンダーから検索したり、自分でつけたタグをもとに検索するのも容易だ。
複数メンバーで写真を共有できるのはオンラインストレージの大きなメリットだが、プレビュー表示、ダウンロード時の操作性など、使い勝手には大きく差があることが多い。なかでもスマートフォンからの写真閲覧については、対応とうたっているものの、いったん一覧画面に戻らないと次のファイルに進めないようなインタフェースになっていて、たくさんの枚数を閲覧するには不向きな場合も多い。
OCNマイポケットであれば、共有フォルダ内に収められた写真を、1枚ずつペラペラとめくるようにして閲覧できるので、枚数が多くてもストレスなく閲覧できる。これについてはiPhone/Androidの両アプリからも可能であるほか、スマートフォンからブラウザでアクセスした際も同様に利用できる。
写真を誰かに送るのも簡単だ。送りたい写真にチェックを入れて「送信」ボタンを押すと、本文にダウンロードURLが入った状態でメール作成画面が起動するので、相手のメールアドレスを記入して送信するだけでOKだ。受け取った相手がこのURLを開くと、サムネイル画面を表示し、必要な写真をダウンロードできる。ちなみに複数枚の写真を選択してダウンロードを実行すると自動的にファイルをアーカイブするなど、転送量にも配慮している。
PCからクラウドへのファイルのアップロードについては、個別のファイルをブラウザからアップロードできるのはもちろん、Windowsでは専用の自動バックアップツールも用意している。これをPCにインストールしておけば、PC内の指定のフォルダをつねにクラウドと同期させておくことができ、スマートフォンからの参照はもちろん、万一の際のバックアップにもなるというわけだ。
対象フォルダはマイドキュメントやマイピクチャ、マイミュージックといった単位のほか、任意のフォルダを指定することもできる。また、お気に入りフォルダを指定してお気に入りをつねにオンラインにバックアップさせておくといった使い方もできる。日時指定による自動バックアップのほか、手動でのバックアップにも対応しているので、きめ細かなバックアップが可能だ。
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