Twitter型、Facebook型、mixi型――あなたは何型? コミュニケーションデザインの6タイプソーシャルブランディングの時代(3/4 ページ)

» 2011年08月24日 16時45分 公開
[大元隆志,Business Media 誠]

タイプ5:Facebookページ導線型

 前出したバランス型において、導線としてFacebookページも利用するパターンです。多くの特徴はタイプ4と共通しますが、Facebookページを導線にすることが、海外ファンの獲得に適しています。Facebookで先行する海外では、このタイプによりブランディングを行う企業が増加傾向にあります。

 Facebookページにもコンテンツを提供する必要があるため、タイプ3と比べて継続性は低下します。Facebookページを導線として使うためには、エッジランクを維持する必要があります。単純な告知だけでは徐々にファンが寄り付かなくなり、エッジランクが低下するからです。しかし、良質なコンテンツをFacebookページとホームグラウンドの双方に提供し、それぞれの中で「対話」を発生させれば、エンゲージメントは上昇します。

タイプ6:mixi併用型

 最後に紹介するのは、やはりバランス型の一種として、ファンとの交流の場とは別に、家族や仲間とのコミュニケーションの場を設けるタイプです。mixi等のように、外部から検索される可能性が低く、仮名も使えるクローズドなSNSの中に設けることで、身近な人達との交流に活用します。

 一般人がマイクロセレブになっていく過程では、さまざまなストレスを感じるものです。良質なコンテンツを無償で、定期的に提供し続けるのですから、とても大変です。しかも、成果を実感できるようになるまでには、早くても半年から1年はかかります。気まぐれなファンは、あなたのそんな苦労も知らずに、あなたのコンテンツの内容がつまらなくなれば、あっさりとあなたのフォローを辞めて、もっと良質なコンテンツを提供してくれる人の元へ去って行きます。

 そんな時にあなたを支えてくれる存在が、家族であり、仲間です。家族や仲間は、あなたのコンテンツの質を問わず、ずっとあなたをフォローしてくれます。無名の一般人がマイクロセレブになるうえで、とても身近な人達の存在は見過ごされがちです。そうした人々が常にあなたを支えてくれていることを忘れてはいけません。

複数のタイプを組み合わせる

 ここまで説明したタイプを徐々に発展させていくことで、あなたのソーシャルメディア上での影響力は確実に向上します。ただし、ここで紹介した組み合わせだけが全てではありませんし、今後さまざまなサービスが登場することによって、新たな機能が加わるかもしれません。あなたの個性を活かした、マイクロセレブになるためのあなただけのコミュニケーションデザインを、ぜひ作り出してほしいと思います。

 ソーシャルメディアを活用して1からパーソナルブランディングを実践しようという人に、王道とも言える1つのパターンを紹介します。

 まずは、誰でも手軽に始めることができて、ユーザー数も多いTwitterを使います。「1日1つは有益な情報をつぶやく」ことを目標にして、約3カ月間を目安に継続します。もちろんプロフィールの設定も忘れずに。

 次に、Facebookにアカウントを作成し、Facebookページの「ノート」をブログ代わりに利用し、Twitterで投稿していた情報を1週間分に整理して発信します。やがてファンからコメントが付くようになるので、ファンと対話します。これを3カ月間継続します。

 次に、ブログやYouTubeといったストックメディアに活躍の場を移します。専門性の高い記事はブログに、私的な事柄はFacebookノートにといったように、発信する情報に応じてノートとストックメディアを使い分けるようにします。ストックメディアはファンを作る場所、FacebookノートやFacebookページはファンとの距離を縮める場所と考えると、うまくいくでしょう。これも3カ月間継続します。

 最後に、mixiなどのクローズドなSNSを利用して、ファン以外との交流の場を作ります。ホームグラウンドはあなたの「強さ」を発揮する場所です。反対にクローズドなSNSは、ファンには見せられないあなたの「弱さ」をさらけ出す場所です。どんなに優れた人でも、弱気になったり愚痴を言いたくなる時は必ず訪れます。

 そんな時にホームグラウンドで弱音を吐けば、あなたを励ましてくれる人もいるかもしれませんが、ファンは弱音ばかり吐く人をいつまでも慕ってくれません。弱音を吐いても離れて行かない人達の場を作れば、あなたがマイクロセレブになる過程で味わうさまざまなストレスから守ってくれるでしょう。

アイコンを統一する

 複数のサービスを利用する場合は、あなたを表わす「アイコン」を統一するようにしましょう。TwitterやFacebookで何かが流れてきたとき、最初に目が行くのはアイコンです。アイコンが異なると別人だと思われて、無視されるかもしれません。アイコンはブランディングの大切な要素なので、統一感を持たせるようにしましょう。

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