Twitter型、Facebook型、mixi型――あなたは何型? コミュニケーションデザインの6タイプソーシャルブランディングの時代(4/4 ページ)

» 2011年08月24日 16時45分 公開
[大元隆志,Business Media 誠]
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失敗例その1:新しいサービスに目移りしてしまう

 よく見かける2つの失敗例を紹介します。1つは、数多く登場するソーシャルメディアのサービスに次々と手を出そうとする例です。

 この失敗に陥らないためには、導線、ホームグラウンド、エンゲージメントの役割を理解し、それぞれについて注力すべきサービスを決めることです。各々の役割を踏まえ、自分が地に足をつけて活躍する場所を作ることです。

 新しいサービスが登場したときは、3つの役割のどれに活用できるかをまずは考えましょう。その観点で、これまで利用してきたサービスよりも有効だと思ったときだけ、乗り換えるようにするとよいでしょう。その必要がないときは、新しいものにすぐ跳びつこうとせず、同じ場所での活動を地道に続けることをお薦めします。

失敗例その2:目標を見失い数増やしに傾倒する

 もう1つの失敗例は、本来の目的や理念を忘れ、FacebookのファンやTwitterのフォロワーの数を増やすための活動に傾倒するケースです。残念なことに、この失敗を犯してしまう人が多いのも事実です。その挙句、ファンやフォロワーの名義をお金で売買するサービスまで現れています。

 原因は多くの場合、これらの数を増やすことが「認知度向上につながる」と考えていることにあります。本書をここまで読んできた方は、ソーシャルメディアにおいて単なる認知度向上は無意味だということを十分理解しているでしょう。とはいえ、数を増やすことについ夢中になってしまう場合もあります。そんなときには、次の二点を心掛けて下さい。

 1つは、自分の目標を定期的に思い返すことです。自分が本来やりたかったことが何かを考え直せば、軌道修正もできるでしょう。あなたの目標は決して「目立つ」ことではなかったはずです。あなたにしかできないことがあるから、あなたは何かをしようとしている。その目標を忘れないで下さい。

 もう1つは、あなたに忠告してくれる4人の仲間を作ることです。共に何をすべきかを語り、励まし合い、ときには叱咤してくれるような、腹を割って話せる人を作るのです。そういった人達に、あなたのブランディング活動の印象を定期的に確認しましょう。あなたがもし「目立つ」ことに走り、本来の目的を見失っていたら、きっと忠告してくれるでしょう。

 自分では気づけないことも、仲間は気づいてくれます。そして、1人ではできないことも、仲間がいればできるという体験をあなたはするはずです。そういった価値ある人の存在に気づけば、単なる数増やしに傾倒することはなくなるでしょう。

 第3章で説明した「評判を管理する能力」を高め、質の高い情報の提供と、ファンとの対話を継続することで、誰でもマイクロセレブになることが可能です。次節では、マイクロセレブになるために各ソーシャルメディアで活用できるTips(小技・豆知識・コツ)を紹介します。

連載「ソーシャルブランディングの時代」について

 本連載は書籍『ソーシャルメディア実践の書』から抜粋したもの。人と人の“絆”を紡ぐソーシャルメディア――。個人が自力でネットデビューし活躍できるときがきました。本書では、Facebookページのファン数ランキングで国内4位(2011年2月)。の著者が秘けつを全部公開。Facebook、Twitter、Ustreamなどの使い方に止まらず、共感を呼ぶブログの書き方、ファンとの対話、日ごろの情報活動など、個人でできるブランディング活動のヒントがいっぱいです。

著者紹介:大元隆志(おおもと・たかし)

 「ITmedia オルタナティブ・ブログ」に執筆を続けるITジャーナリスト。SNSビジネスの論客として、NHK教育テレビ「ITホワイトボックス2」に出演。2011年2月時点で日本語Facebookページのファン数ランキング第4位。ソーシャルメディア関連のビジネス系イベントとしては最大級となる「SOCIAL CONFERENCE 2011」を主催するなど、精力的に活動中。IPv6普及・高度化推進協議会メンバー。MCPCシニアモバイルコンサルタント、米国PMI認定PMP(Project Management Professional)などの資格を所持。



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