1週間単位でビジネスホテルに短期滞在し、仕事をこなすことの多い筆者。準ノマドワークとでも呼ぶべきこの作業環境を構築するためのTipsを、何回かに分けて紹介する。今回は「紙の入出力編」。
今やすべての情報がデジタルに集約されつつある時代。とくにここ1年ほどは、iPadなどのタブレット端末の普及もあり、ビジネスの現場ではちょっとしたペーパーレス化がブームになりつつある。個人レベルでも、これまで気軽に印刷していた紙の資料を、すべてiPadで表示するようになったという人も少なくないだろう。
もっとも、紙への入出力が重要な役割を果たす場面はいまだ少なくない。資料の校正や推敲といった作業においては、やはりいったんプリントアウトしてからチェックしたほうが、目を変えて見られることもあって効率が良い。紙へのプリントというのは効率化の一種であり、完全になくすのは難しいというのが、筆者の現状での結論だ。もちろん見積書や請求書の発送、提案資料の印刷といったニーズもあることだろう。
さて、こうした紙の入出力については、一般的にはプリンタやスキャナといった機器が必要になることから、持ち歩く荷物を減らしたいノマドワークにおいては大きなネックとなる。今回は「デジタルデータ→紙」および「紙→デジタルデータ」といった、紙資料の入出力方法について紹介する。
まずは「デジタルデータ→紙」。要するに印刷だ。身近にプリンタがあれば万事解決なのだが、ノマドワークにあたってプリンタまで持ち歩くとなると、かなりの荷物の増加につながる。利用頻度が高ければまた考え方も違ってくるだろうが、筆者の場合はたまにあるか、ないかといったレベルなので、プリンタの持ち歩きはできれば避けたいところではある。
筆者が用いているのは、セブン-イレブンのマルチコピー機を使う方法だ。ネット上にファイルをアップロードするか、もしくはUSBメモリなどのメディアに入れて店舗に持ち込むことにより、セブン-イレブン店内のマルチコピー機を使って印刷が行える。何度か試した限りでは、ネットにアップロードしたファイルが認識できないなど、PDFのバージョンによると思われる相性もみられたため、念のために同じファイルをUSBメモリに入れて持ち込むようにしている。
USBメモリについては、通常持ち歩いているノートPCのUSBポートに、超小型のUSBメモリを常時接続しているので、出先でUSBメモリの手持ちがなくて困ることは基本的にない。セブン-イレブンのネットコピーであればSDカードでも代用できるので、メディアがない場合はケータイなどからメモリカードを抜きとって受け渡しに使うこともできる(SDカードとして認識させるためのアダプタは別途必要になるが)。
といった具合にセブン-イレブンを活用するとなると、宿泊先のビジネスホテルを選定する際も「近隣にセブン-イレブンがあるかどうか」という妙な条件がつくようになるのだが、では沖縄のようにセブン-イレブンの店舗が存在しない地域はどうするか。
実際のところ、USBメモリ経由のプリントであればセブン-イレブンでなくともローソンでも対応できるし、街の出力ショップでも受け付けている。USBメモリさえあれば、最終的にはなんとかなるというのが、筆者の認識だ。
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