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» 2011年11月04日 11時00分 公開

説明書を書く悩み解決相談室:「説明書が書けない」悩みにお答えします! (2/3)

[開米瑞浩,Business Media 誠]

事例1:背景・問題・理想・解決策パターン

 今回の相談者は、ある電機系の製品を扱っている会社の技術職のAさんです。

Aさん 開米さん、ちょっとこれ見てほしいんですけど……。

開米 はいはい、なるほどこの文書ですか(注:下記例文自体は架空のサンプルです)

 (例文)環境問題は全世界的な課題となっています。環境保護意識の高まりは日本においても例外ではなく、省エネ法や大震災後の電力不足へ対応するためにも、会社のエネルギー消費の実態を把握し改善することが企業に求められています。

 S製品は社内のPCを中心とする一般事務機器の消費電力を把握し無駄な消費電力を減らすための機能を備えており、CO2排出量の削減、グリーンIT化に貢献します。

 PCの消費電力は設定次第で大きく変わりますが、その設定は必ずしも全社的に適切にコントロールされていません。社内に多数存在するPCの設定と消費電力を把握し管理するのは難しいことでした。S製品を使うと全社のPCの電力設定を集中的に把握し、部門ごとの業務特性に合わせて強制的に変更するなどの管理が可能です。これによりPCの無駄な電力消費を抑制することが可能です。

開米 なるほど、これをどうにかしたいと。

Aさん そうなんですよ。何かヒントありませんか?

 ということで私は考えました。このままでもそんなに悪くはありません。S製品は節電に役立つ製品であることは十分伝わります。が、もしもう一工夫するとしたら……。

開米 「背景・問題・理想・解決策」というパターンを使うといいかもしれませんね

Aさん 背景、問題……?

開米 そうです。何か背景があって問題が起きてますよね、皆さんこういう問題にお困りでしょう? とまず語りかけて「そうそう、これで困ってるんだよ」という意識を呼び起こすんですよ。

Aさん ははあ、なるほど。じゃあ理想はこうなったらいいなあ、という話?

開米 そう。理想形だから具体性はなくていいです。その代わり「うん、こうなれたらいいなあ……」と素直に納得できるような表現を工夫します。ただし具体性がないので「でも、そんなこと本当にできるの?」という疑問が湧きますよね、ここで

Aさん あ、なるほど。そこで「解決策」をぶつけると……。

開米 疑問が起きたところで「こうやって解決しますよ」と具体的な仕組みの説明をすると、理解されやすいですから。

Aさん なるほどね、じゃあちょっと考えてみますよ。

 そういうとAさんはしばらく自分で考えて、ある答えを出しました。ここで皆さんも考えてみませんか? 「背景」だけを入れた状態でチャート化したのが下の図です。残りの「問題」「理想」「解決策」の部分にあなたならどんな言葉を書きますか?

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