「シゴタノ!」の北真也さんに聞く「ライフハックの目的」3分LifeHacking(1/2 ページ)

「東京ライフハック研究会」などの勉強会も主宰するライフハックの達人、北真也さんに自身が実践しているライフハック術やライフハックを始めたきっかけなどを聞きました。

» 2012年03月09日 11時30分 公開
[安齋慎平,ライフハッカー[日本版]]
ライフハッカー[日本版]

 少しでも仕事のストレスを減らしたいというのは、多くのビジネスパーソン共通の願い。仕事を「うまくやるコツ」を身に付けたいものです。そこで今回は「シゴタノ!」で活躍している北真也さんにインタビューしました。

 北さんは『新時代のワークスタイル クラウド「超」活用術』を出版し、「東京ライフハック研究会」という勉強会も主宰している本格派。これはライフハッカーというブログメディアにいる身として、ぜひインタビューをしておかなければならない! ということで、早速話を伺ってきました。

実践しているライフハック術

安齋(以下「安」) 北さんは「シゴタノ!」の中ではツールを使ったライフハック術を更新しているようですね。まずは北さん自身のスケジュールツールを見せてください。1日のタスクをどのように管理しているのですか?

 1日の予定とタスク管理は、(1)Googleカレンダー(2)toodledoを並行して使っています。明確に予定、タスクと分かるもの以外は、取りあえずEvernoteに突っ込んでますね。toodledoはWeb上で管理できるタスクツールですが、数あるタスク管理ツールの中でもユーザーインタフェースがスッキリしていて見やすいです。「全体を眺めたい時」「今日やることだけを見たい時」の両方の切り替えがスムーズな所も、私が愛用している理由の1つですね。

1日のタスクを全て書き出した図

 また、「Toggl」というWebサービスも使っています。これは1日の生活、仕事を秒単位で記録できるログサービスです。iCal形式でエクスポートできるので、Googleカレンダーに取り込むことができます。日々のタスクを示したGoogleカレンダーとTogglを重ねて表示すると、仕事の予定と実績が同時に表示可能です。これによって、自分の待ち時間を把握できると同時に達成度も分かります。

GoogleカレンダーにToogglを重ねた図。予定と実績を比較できる

 これは細かい! ここに書き込んでいるのは全部仕事に関することですか?

 カレンダーには、定例の仕事(会議など)やプライベートの予定のほか、昼休みや通勤、ブログや書籍の記事執筆などといったタスクを実行するための時間枠を記入しています。ただ、会社ではセキュリティの関係上、GoogleカレンダーとEvernoteが使えません。これらクラウドが使えないので、私はこのカレンダーの予定をアナログの手帳に写して会社に持ち込んでいます。

 手帳にはデジタル上のものを全て書き写しているんですか?

 会議や友人との約束と今日実行するタスクだけを写しています。私の職種(SE)の関係上、予定に割かれる時間はそれほど多くなく、職場では仕様書やプレゼンなどの資料作成に多くの時間を割いています。カレンダーに予定や移動などの固定時間を埋めた上でタスク実行の時間枠を確保しようとすると、意外と1日のうちに実際に当てられる作業時間は少ないんだということが一目で分かります。

 このようにタスク管理するメリットはどのようなものでしょうか?

 一番のメリットは、自分のやるべきことが明確になるということでしょう。そもそも人が覚えていられる事柄の数は限られていますから、書き出さなければどこかで漏れが発生してしまいます。また、タスクが集中して厳しいときには、自分の手落ちによって相手に迷惑を掛けるよりは、自分の残りタスクを提示して思い切って締切を伸ばす、仕事を振ってしまう方が、相手も仕事がしやすいと思います。

 タスクの粒度については、Googleカレンダーでは「デスクワーク」と時間枠だけ確保しますが、Toodledoでは時間枠の中身として「稟議書を書く」とか「仕様書を出す」というように細分化されたタスクを管理しています。自分のタスクの中で「できたこと」や「できなかったこと」を振り返る際に、実際に自分がどう時間を使ったかを可視化しておくと自分の見積もりの誤差や割り込みのパターンなどが分かるので、次回以降の計画が立てやすくなるというメリットがあります。

 例えば、先ほどのGoogleカレンダーとTogglを同時に表示する方法でも、1日のビューで見ると見やすいです。左が「予定」で右が「実績」になります。

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