オリラジ藤森より頼みやすい後輩になれた僕がやったことカラテカ入江の「後輩力」(3/4 ページ)

» 2012年09月19日 09時30分 公開
[カラテカ・入江慎也,Business Media 誠]

「雑用できること」も武器になる

 武器にするのは、何でも構いません。例えば、道具を利用するのも1つ。いつも一眼レフのカメラを持ち歩いていて、ワンランク上の写真を撮ってあげる。また、人がやりたがらないことを率先してやるのも、武器になります。F1でもPCでも、なんでもいいから、誰にも負けないくらい詳しくなるのもそうです。

 会社のトイレ掃除を進んでやるとか、ゴミ当番を引き受けるとか。そういう人がやりたがらないようなことや、雑用などをしていると、非常に目立つし、評価もされやすいものです。雑用ができる人には、どんどんほかの仕事の依頼も入りやすくなります。

武器を極めればブランドになる

 ちなみに、自分が思う僕の武器は、人と人とをつなげることです。この世界に入って以来、地元の友達から芸人さんまで、さまざまな人たちを紹介して皆さんが、今では仲良しになっています。その中には、名前こそ出せませんが、「あの2人がどうして知り合いなの?」と、いまだに芸能界で不思議がられているようなケースもあります。

 今、僕はよく「友達5000人芸人」というキャッチフレーズを付けていただいています。これも、自分の武器が、こういう肩書をつくってくれたんだと思っています。

 キャッチフレーズがあると、誰にでも分かりやすく伝わるし、インパクトを与えることもできますよね。ビジネスの世界では、自分の得意分野を活かして存在価値をアップさせていくことをセルフブランディングと言うそうですが、武器を極めていけば、自然とブランドはできてくるのだと思います。

 女子サッカーの澤穂希さんやTRFのYU─KIさんという、ふつうなかなかお会いすることができないスターから「加藤茶さんの奥様のお父さん」「Perfumeのっちさんのお父さん」といった方々まで幅広く仲良くさせていただいています。

 「ふつうそんな人たちとは知り合えないでしょう」と驚かれますが、僕は「誰とでも出会うことができる」と信じています。例えば、加藤茶さんの結婚式には、僕は新婦のお父さんの知り合いとして出席させていただきました。

 お父さんと出会ったキッカケは、ぼくが大好きなマンガ『クローズ』のフィギュア。偶然入った佐世保の店でこのフィギュアをたくさん見つけて興奮し、店長に「これって通販とかできます?」と聞いたんです。それをキッカケに4年間、毎月のように新作を買い続けました。そしたら、その店長があるときに「このフィギュアを作っているdiveの古川さんという社長さんと飲むからおいでよ」と誘ってくれたんです。

 その古川さんと仲良くさせていただいたら、じゃあ『クローズ』作者の高橋ヒロシ先生を紹介するよ、という話になって。その古川社長が紹介してくださったのが、新婦のお父さんだったんです。そしていまだに僕によくしてくださっています。

 また、今も仲良くさせていただいているTRFのYU─KIさんは、以前から僕がファンで、元気がないときはいつも「survival dAnce」とかを聞いていたんです。あるとき、友達で役者をやっている遠藤要くんが誘ってくれて、YU-KIさんとごはんを食べました。

 一緒にカラオケへ行って歌まで歌っていただきました。そして、解散するときにYU-KIさんが「入江さん、出会いは人生の宝探しですからね」と言って帰られたんです。それって何だろうと思ったら、「BOY MEETS GIRL」の歌詞なんですよね。なんかすごくうれしくて、幸せでした。

 僕が大相撲の力士の方々と仲良くなれたのは、大関琴奨菊関がキッカケです。琴奨菊関が大関昇進パーティーで、大好きなミュージシャン、ET-KINGに歌を歌ってもらいたい、と強く望んでいることを知り合いから聞きました。

 僕は、ET-KINGと友達だったので、大関にご紹介したのがはじまりでした。それから、大関からはたくさんの力士の方をご紹介いただいています。今でも、ET-KINGと大関とは仲良しで、本当に人生って何が起こるか分からないし、すごいなあと思います。

紹介するときは、その人をプレゼンする気持ちで

 僕が誰かを紹介するときには、名前だけでなく、その人の仕事やぼくが知っている近況をできるだけ伝えるようにしています。

 「こちらの○○さんは、関東で早くからフリマに携わっている方で、新しくフリマをやりたい人たちがみんな相談にくるほどのカリスマなんです」「○○さんは外食産業の会社を経営されていて、あの有名なフジモトシェフともお友だちなので、今度一緒にレストランをはじめるそうです」といったように、その人をプレゼンするようなイメージで紹介するんです。

 すると単なる名刺交換だけに終わらず、その場で意気投合パターンに発展することも多いのです。肩書が大きい、小さいは絶対に関係ないと思います。その人の気持ち1つです。知り合いがほかの知り合いとつながれば、自分のネットワークも広がっていくわけですから、人と人をつなぐ能力は、僕にとって大切な武器なのです。

 先日、先輩の家で鍋パーティーをした際、ぼくが親しくしていただいている白鵬関が、元ちゃんこ番の人を連れてきてくれたんです。そのちゃんこがとてもおいしかったので、その場にいた別の先輩が、「このちゃんこを皆さんに食べてもらえないのはもったいない。ちゃんこ屋をやりませんか」と提案しました。

 すると、その方は実は、ちゃんこ屋をやるのが夢だというんです。それを聞いて、その先輩は、「ここで出会ったのも縁。夢の手助けをさせてください」と言って、その方をサポートすることになり、本当に今度お店をオープンすることになりました。

 僕が紹介した人たちのつながりが、「いつか店を持ちたい」という元ちゃんこ番の人の夢を叶えてあげたわけで、そんな奇跡に感動してしまいました。

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