オリラジ藤森より頼みやすい後輩になれた僕がやったことカラテカ入江の「後輩力」(1/4 ページ)

いつもなぜか頼みごとをされやすい人っていますよね。もしあなたがその立場だった場合「なんで自分ばかり……」と不満に思いますか? それとも素直に喜んで引き受けますか?

» 2012年09月19日 09時30分 公開
[カラテカ・入江慎也,Business Media 誠]

集中連載『後輩力 凡人の僕が、友だち5000人になれた秘けつ』について

カラテカ・入江慎也さん

 友人5000人芸人で話題のカラテカ・入江慎也が人付き合いの秘けつをすべてさらす!

 人間関係でうまくいかないことって多くないですか? 会社の上司や部下、学校やサークルでの先輩後輩、ご近所付き合いなど、私たちの周りはさまざまな人間関係で成り立っています。

 つまり、人づきあいがうまくいけば、仕事もプライベートも、すべてがうまくいくのです。僕のもとにはよく、友達作りや人づきあいについての相談がもちかけられます。「どうしたら友達をたくさん作ることができるんですか?」「人づきあいがスムーズにできる方法があったら教えてください」人づきあいで悩んでいる人は多いと思います。

 「友達5000人芸人」といわれるぼくですが、実はぼくも最初は、人付き合いで悩んでいました。でも、「後輩力」に気が付き、「後輩力」を磨くことを心掛けてからは、一気に状況が変わりました。

 この本では、僕がなぜ友達5000人になれたのか、いろいろな分野の友達や知人を増やすことができたのか、その秘けつである「後輩力」を紹介します。


目次

  • 第1章 後輩力の掟
  • 第2章 後輩力の磨き方
  • 第3章 後輩力マナー講座
  • 第4章 もしものときの後輩力

 なぜか、いつも職場の上司や先輩から仕事をジャンジャン頼まれる人っています

よね。「この件の企画書を明日までに仕上げてくれ」「資料として使えそうなグッズをいくつか買ってきて」など、しょっちゅう何かを頼まれている人。

 もし自分がジャンジャン頼まれる立場だったとき、「なんで自分はパシリみたいに、そんなことばっかりやらされるんだろう」と不満に思ったりしていませんか?

いつもなぜか頼みごとをされやすい人

 でも、そうやって頼まれごとをふられるのが多いことは、むしろ喜ぶべきことだと思うんです。大変かもしれないけど、頼んでくる人はあなたを信用しているから大事な用件を依頼するわけです。

 会社に先輩からやたら用事を頼まれる同僚がいて、あなたは全然頼まれなかったとします。そんな毎日が続いたら、と想像してみてください。きっと「なんでオレには頼んでこないんだ」と、逆に先輩を恨んだり、同僚への嫉妬心まで芽生えたりするかもしれません。

 その同僚だけが先輩とつながっていて、自分だけがとんでもなく遠い場所にいるような気分になるはずです。

 僕が今田耕司さんとオリエンタルラジオの藤森慎吾と飲んでいると、帰る前に今田さんから「入江、タクシー止めてきて」と言われることがあります。藤森が一番後輩だから、吉本ルールとしては藤森が動くのが一般的なんです。しかし、今田さんが指名するのは僕。なので、当然タクシーを止めに行きます。

 すると藤森は慌てて、「いやいやぼくが行きます!」と言います。ですが実際、藤森だと周りの人に気が付かれていろいろ面倒。なので、僕が止める方がスムーズなんですね。また今田さんも、僕の方が気軽に頼めるからそうしたのだろうと、逆に頼まれることがうれしくなります。そして、そういう藤森の一言もまたうれしいものです。

頼みやすいことは、いいことだ

 僕自身も、例えばロバートの馬場ちゃんとザ・パンチのパンチ浜崎と一緒にいるときに、「たばこ買ってきて」と頼むのは、馬場ちゃんより先輩のパンチです。僕にとってはパンチの方が付き合いが長いから、そうしています。

 そこで、馬場ちゃんがパンチに「すみません兄さん」と言ってくれるので、パンチは「ああ、気のきくヤツだな」と思うんです。それだけでいいんです。後は「その代わり、お金ちょーだいな」とか、パンチが何かしらギャグにして笑い飛ばしてくれたら、そんな人間関係がベストだと思うんです。

 さっきのオリラジ藤森の話と同じですが、先輩後輩の一般的な上下関係とは別のところで、信頼してるからこそ頼むとか、お前とは気心の知れた仲だから頼むとか、そういう時間をかけて築いてきた関係性も存在しますよね。

 僕は「頼みやすい後輩」は、パシリどころか「将来有望な後輩」のことだと思っています。パシリと取るか、チャンスと取るかはあなた次第です。だから「今日もまた先輩に頼んでもらえた!」と喜んでください。

 そして、頼まれたことをただ何となくこなすのではなく、どんな小さなことでも、求められた以上のレベルを目指して、やり遂げてください。そうすれば、チャンスはどんどん舞いこんでくるようになると思います。

 ちなみに、僕と同期の芸人マンボウやしろが以前先輩に怒られたときに、その先輩から「大喜利のお題をいくつか送ってください」と言われたそうです。やしろは必死になって50個以上のネタを考えて送ったところ、その先輩は感心して「あいつは怒られたことを仕事で返した」とやしろのことを認めてくれたそうです。求められた以上のレベルを目指すと、そういうことが起きるんだと思います。

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