「図解式勉強法」の基本テクニック――分岐と統合すべての勉強は図でうまくいく(1/2 ページ)

覚えること山のようにあるのに、学習する時間は業務の合間の短い時間しかない――。そんな時は勉強のための勉強ではなく、成果を出すための「図解式勉強法」がオススメ。今回は、複数のキーワードを1つに集約する「情報の統合」を紹介します。

» 2012年10月10日 12時19分 公開
[永田豊志,Business Media 誠]

 前回は「図解式勉強法」の情報整理法として「文脈の中で見つけ、そのキーワードをつなげていこう」と説明しました。今回は、複数のキーワードをひとつに集約する「情報の統合」を紹介します。

複雑な変化にも対応可能! キーワードを「合併」「統合」しよう

 キーワードは1対1とは限りません。複数のキーワードを統合して1つのキーワードになったり、1つのキーワードを分解して、複数のキーワードになったりします。前者を「統合」、後者を「分岐」と呼ぶことにします。「統合」で表現するのは、何かが融合して別のものになるような変化です。

 例えば化学反応。水素と酸素の結合によって爆発が起こり、水が生成されます。このとき、水ができる前は水素と酸素ですから、左サイドにはこの2つのキーワードを書き、右サイドには水と書きます。この形は、企業合併などによって新しい組織体が誕生する場合にも使えます。

 キーワードを統合させるポイントは、左から右、上から下の順番に描くことです。矢印は時間の経過を表わしていますから、一般的な人間の視線の動きに合わせるのです。矢印の方向がこれらと逆だと、論理的には間違っていませんが、感覚的には分かりにくくなるので、注意が必要です。

 ビジネスの世界でも融合、統合は日常茶飯事です。複数の企業が合併によって新しい会社になったり、いくつかの組織が再編されて新しい事業が行なわれたりします。最近は特に、企業が規模を大きくしようとして合併を繰り返しています。銀行などはその典型的な例で、筆者が就職時期に10行あった都市銀行は、現在では数行しかありません。その1行、三菱東京UFJ銀行の合併の変遷を、結合の矢印で示すと下図のようになります。

企業や組織の統合は何度も繰り返されるため、合併前の企業がどこだったのか分からなくなることも……。企業名を矢印でつなげることで、統廃合の流れが明確に
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