初期の設定は終了したので、次は個人の事情に合わせて科目設定をしたい。損益計算書のデフォルトの状態をみると経費の科目は8番の租税公課から24番の貸倒金までが埋まっていてその先が空欄となっている。この空欄の部分に個人の事情に合わせて新たな科目を設定することができる。
例えば文芸関係の仕事をしていて書籍、雑誌を大量に購入する人なら書籍費や図書費といった項目を用意すれば、大きな金額の経費を雑費やその他経費と別に集計することができる。例えば筆者の場合、デジカメのレビュー仕事が多かったころは、動物園や水族館、植物園、○○タワーといった観光施設の入場券などは取材費としていた。要するに一般的な科目に分類しにくい事情があれば、新たに科目を設定し見やすくするということだ。
さらに、補助科目の設定も行いたい。特に仕事と家事が混ざり合う経費に関しては按分する必要があるので、補助科目ごとに按分する値を設定できるようにしておきたい。
例えば水道光熱費の場合、電気代は長時間PC、エアコンなどを仕事で使用するので事業割合:家事割合を50:50。ガス代は仕事での使用は少ないので10:90に分けるためには、あらかじめ別々に集計できるように水道光熱費の科目に下に補助科目として電気代、ガス代、上下水道代といった補助科目を設定しておかないと後で困ることになる。
プライベート用の携帯電話と仕事用の携帯電話、プライベート用のクルマと仕事用のクルマといった感じで完全に分ければ按分する必要はないが、実際には按分する科目は多い。クルマに係わる経費だけでも自動車税や重量税は租税公課、自賠責保険は損害保険料、登録諸費用、車庫証明は支払手数料、駐車場は地代家賃、修理代は修繕費、ガソリン代は旅費交通費に補助科目を設けて按分したりする。実際にはクルマの場合は関係する科目が多いので車両費という科目を作ってそこにまとめる企業も多いようだ。
按分が必要そうな経費は、固定資産税、携帯電話、固定電話、インターネット回線、火災保険、地震保険、家賃、新聞など数多くあるので、気付いたものは入力を開始する前に補助科目に分けておきたい。
では実際にやよいの青色申告13で科目の設定、補助科目の設定、按分値の設定などを行ってみたい。次のページでは、再び画像とキャプションで進めていこう。
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