問題を解決するためには無駄会議の逆を行くことです。
つまり、大人数ではなく2〜3人の少数先鋭の会議、会議室を事前に予約して閉じこもるのではなく、必要があるときに即座にホワイトボードの前で始める会議、ダラダラ何時間もやるのではなく15分、長くても30分で終わらす短い会議、口頭ではなくホワイトボードを使って図で整理しながら共有するビジュアル中心の会議です。
筆者は、こうした会議を「3S会議」と呼び、自分自身でも実践しています。すなわちSmall Number(少数の)、Short(短い)、Standing(立ったまま)の会議です。
コンピュータにたとえるならば、自律分散型のイメージです。それぞれのジャンルに詳しい専門家や現場担当者が分散してモノゴトを処理していくのです。組織の中心人物が管理する大きな会議では、変化の激しいこの時代の最適解を導きだせないでしょう。
3S会議に必要なものはホワイトボードとスマホだけです。ほかに何もいりません。会議室もテーブルも椅子も不要です。
参加者は、全員ホワイトボードの前に立って、図で分類・分析し、アイデアをまとめます。スマホは、会議の最後に議事録代わりの写真を取るためのものです。撮影データは、参加者や関係者にメールで共有しましょう。
ちなみにホワイトボードがないという人は買ってください。場所やコスト面で制約があるならば、模造紙サイズで貼るタイプのホワイトボードもあります。ホワイトボード代をケチるのはまったく生産的ではありませんが。
もしも、お金に余裕があるのなら、会社の壁一面をホワイトボードにすることをオススメします。うちの会社もそうしました。生産性が上がるので、確実に元が取れます。
知的生産研究家、新規事業プロデューサー。ショーケース・ティービー取締役COO。
リクルートで新規事業開発を担当し、グループ会社のメディアファクトリーでは漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスを立ち上げる。その後、デジタル業界に興味を持ち、デスクトップパブリッシングやコンピュータグラフィックスの専門誌創刊や、CGキャラクターの版権管理ビジネスなどを構築。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。
近著に『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』(いずれもソフトバンククリエイティブ刊)、『頭がよくなる「図解思考」の技術』(中経出版刊)がある。
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