ポジティブアプローチで重要なのは、自らの強みや価値を知ることです。就活のときに「自己分析」で経験をした人もいるでしょうが、自分自身を知るのは簡単なことではありません。ここではその手助けとなる考え方を紹介します。例えば、次の“3つの問い”について考えてみてはいかがでしょう。
自分の強みや価値は浮かんできたでしょうか。もしかすると「ポジティブアプローチって、結局ただの“きれいごと”でしょ」と感じる人もいるかもしれません。
しかし、きれいごとだと考えているうちは何も変わりません。大事なのは、やらされ仕事で不満が溜まった状態を続けるのではなく、自分のエネルギーが湧く源泉を探求し、可能な部分から自分の強みや価値を生かす仕事を自ら作ることなのです。
もっと手軽に自分のやりたい仕事を考えたいな、という人には「must」「can」「want」というフレームワークで自らの仕事を見直してみるのがオススメです。3つの単語はそれぞれ下記のような意味を持っています。まずはそれを整理してみてください。
そして「must」「can」「want」という3つの円を描き、それぞれがどの程度重なるかを見るのです。自分の強みや価値からありたい姿を描くのは「want」をより明確にする手助けになりますし、3つの重なりの中で、いかに「want」とそれ以外が重なる部分を見出すかも大事になってきます。このwantと重なる領域を広げていく力を個人的に“自燃力”と呼んでいます。キャリアを積んでいくためのさまざまなチャンスを得るのに、大切な能力となるでしょう。
さて、ここまで紹介してきたように、ポジティブアプローチで未来を描くには、自分の強みや価値といった自己理解が起点となります。次回以降は、具体的なツールと事例を使って自分の強みや価値を発見、理解する方法をご紹介します。
さあ、今日もあなたの舞台がはじまります!
このページは、Biz.IDの連載「今日から自分プロデュース!」のコミュニティサイトです。連載に関連する情報を提供していきますので、質問やご意見、ご感想をお寄せください。なお、このページは本連載の筆者、伊藤利江子が個人的に管理・発信するページです。
2007年、野村総合研究所入社。公共部門のコンサルティング部署に5年間所属し、企業の人材マネジメントに関する調査等、人材関連の調査業務に従事する。その中で、NPO支援をしていたイデリアに出会いコーチングに興味を持つ。2012年よりイデリア事業に参画し、エグゼクティブコーチングと組織変革のサポートを行っている。
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