デザインできなくても作れる――デザイナーを経て「NENPYO」を作り上げたdaiskipさん:ひとりで作るネットサービス(3/3 ページ)
自分の年表を作り上げていくことができるWebサービス「NENPYO」。このサービスを作ったdaiskipさんは、実は元々デザイナーだった。デザイン要素をなるべく省いたNENPYOで「デザインができなくても作れることを示したかった」という。
デザインの要素がなくても作れる
冒頭にも紹介したとおり、福田さんは家入さんのソースコードに触れたことで、大きな“武器”を手に入れることができた。あとは自分が作りたいものをカタチにするだけだった。ある日、愛用しているTumblrを見ていたら、とある歌手の写真を見つけた。その歌手の横には彼女のバイオグラフィーが載せられていた。「ああ、いいな。アウトプットができるものを作ろう」と福田さんは思い至る。シンプルに自分の年表を掲載できるWebサービスはどうだろう――。それが「NENPYO」を作り始めたきっかけだった。
休日にデータベースをいじりながら組み始めたら2日程度でほぼできてしまった。また今回はデザイン要素をなるべく省いたことも速く仕上がった理由だった。「よくプログラマーの人から『デザインができないからWebサービスを作れない』という声を聞くんですね、本当にそうかな? ……って思いながら作りました」
福田さんとして予想外にうれしかったのは、デザイナーさんが自分のポートフォリオサイトとして使ってくれていることだった。「普通、Webサービスを出すとエンジニアの方が飛びついてくれるのですが、今回はそうした層以外の方にも使ってもらえたのがうれしかったです」。今後、NENPYOはユーザーからの声を拾いつつ、大事に育て上げていくつもりだと言う。
次のチャレンジは――個人で有料サービス
「次に作りたいものは……有料課金サービスですかね」。現在仕事で有料課金サービスを手がけていることもあり、個人が作ったサービスで課金するにはどうしたらいいか、ということに興味があるという。「そもそもそういったことができるのか、実現するにはどうしたらいいか、分からないですよね。そうしたことにチャレンジしていきたいと考えています」
どういったWebサービスを作るか、そうしたアイデアが浮かぶのは主に歩いているときだという。「通勤するときに20分ほど歩くので、そのときに考えることが多いですね。帰り道に思いついたアイデアを帰宅してから実装してみる、ということも多いです。アイデアを書き留めるようなことは特にしないです。忘れてしまうようなアイデアはその程度、と割り切っているのかもしれません」
自分の興味のある分野のスキルを着実に身につけてきた福田さん。彼が身につけたスキルから生み出される、彼の次の作品に期待したい。
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