海外を見習え(韓国編)――キーホルダー型IC切符:樋口健夫の「笑うアイデア、動かす発想」
わたしは海外によく出かけるが、その中でも韓国には1年間に4回訪問したこともある。韓国ではよく地下鉄を利用する。韓国に普及しているキーホルダー型のIC切符が日本にもほしい。
わたしは海外によく出かけるが、その中でも韓国には1年間に4回訪問したこともある。アイデアマラソン翻訳本も韓国語でもすでに2冊出版した。高麗大学や釜山国立大学などで、アイデアマラソンの講演をすることも大切な目的だ。
韓国人の年長者に対する礼儀は、本当に素晴らしいと思う。ソウルでも釜山でも移動手段として地下鉄を大いに活用した。地下鉄では、年長者に席を一斉に譲ろうとする。そんなに年をとってしまったかと思うほどだ。
ソウルの地下鉄では、ICカードにチャージして繰り返し使っていた。日本でいうSuicaと同じだ。釜山に滞在したときも、さっそく地下鉄に乗ろうとICカードを購入しに出かけたのだが……。カードの自動販売機が探しても見つからない。
通りがかる人に聞くと、自動販売機で発売しているのは、カードではななく、キーホルダー型のIC切符だった。切符代が入っていないキーホルダーの価格は、1個6000ウォン(約450円)。これが非常に便利で、携帯電話やキーホルダーに付けて持ち歩ける。Suicaと同じように財布に入れても反応する。バスでも利用できた。
日本は何でもカード化するが、わたしは釜山にあったようなキーホルダー型があってもいいと思う。しかし問題はチャージ方法だ。日本では、たいていICカードを切符の自動販売機のスロットから中に取り込む。一方で韓国ではチャージ専用の棚に置くだけで、チャージができるようになっている。日本でも、置けばチャージできる仕組みにすることで、カード型ばかりではなくさまざまな形のICチケットが登場するはずだ。
今回の教訓
地下鉄にはキーホルダーを。年長者には敬意を。
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著者紹介 樋口健夫(ひぐち・たけお)
1946年京都生まれ。大阪外大英語卒、三井物産入社。ナイジェリア(ヨルバ族名誉酋長に就任)、サウジアラビア、ベトナム駐在を経て、ネパール王国・カトマンドゥ事務所長を務め、2004年8月に三井物産を定年退職。在職中にアイデアマラソン発想法を考案。現在ノート数338冊、発想数26万3000個。現在、アイデアマラソン研究所長、大阪工業大学、筑波大学、電気通信大学、三重大学にて非常勤講師を務める。企業人材研修、全国小学校にネット利用のアイデアマラソンを提案中。著書に「金のアイデアを生む方法」(成美堂文庫)、「マラソンシステム」(日経BP社)、「稼ぐ人になるアイデアマラソン仕事術」(日科技連出版社)など。アイデアマラソンは、英語、タイ語、中国語、ヒンディ語、韓国語にて出版。「感動する科学体験100〜世界の不思議を楽しもう〜」(技術評論社)も監修した。近著は「仕事ができる人のアイデアマラソン企画術」(ソニーマガジンズ)「アイデアマラソン・スターター・キットfor airpen」といったグッズにも結実している。アイデアマラソンの公式サイトはこちら。アイデアマラソン研究所はこちら。
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