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» 2005年04月08日 21時04分 公開

Interview:Intellisyncが702NKに対応した意義とは〜インテリシンク (1/2)

社内サーバに携帯からアクセスし、メールやスケジューラなど、グループウェアのコンテンツが携帯で見られるシステム──米国で実績のあるIntellisyncを、日本市場にどう合わせ、どう売っていくか。インテリシンクの社長にたずねた。

[吉岡綾乃,ITmedia]

 インテリシンクの「Intellisync Mobile Suite」(以下IMS)は、携帯電話やPDAなどから基幹業務システムにアクセスできる、企業向けの統合プラットフォームだ。具体的にはは、1)ExchangeやDOMINOなどグループウェアとのシンク、2)環境管理やソフトのバックアップとリストア、3)社内アプリケーション、Webと同期、4)社内データベースとの同期 という4つの動作を可能にするモジュールからなっている(2004年10月28日の記事参照)

 2月に発表された最新版、IMS Ver.6.2Jでは、対応する携帯電話が大幅に増えたほか、Vodafone 702NKなど、Symbian OS Series 60搭載の携帯電話にクライアントソフトウェアをインストールできるようになっている(2月15日の記事参照)

 ここではインテリシンク社長の荒井真成氏に、日本と米国とのモバイル向けビジネスアプリ市場の違いや、携帯電話にビジネスアプリをインストールできることの意義などについて聞いた。

インテリシンク社長の荒井真成氏

インテリ“シンク”の意味

 同社の出発点は1993年にできたPC用のファイル転送ソフトだった。当時すでに赤外線通信機能を搭載したPDAが発売されており、IrDA規格の標準化も進んでいたことから、PC2台を赤外線でつなぎ、ファイル転送などをするソフトを開発、会社を興した(当時の社名はプーマテクノロジー)。2台のPCをつないでファイル転送をするソフトとして、当時発売された全ノートPCの9割以上にバンドルされたという。

 PC−PCの次は、PC−PDAをつなぐソフトとして「Intellisync」を開発。しかし「PC−PDA間に必要な機能はファイル転送ではないだろう」という考えから、データを“シンク(同期)”するソフトとしてIntellisyncは進化してきた。

 PDAや携帯電話にスケジュールなどのデータを転送・同期するIntellisyncは、企業内個人ユーザーに利用されることが多かった。しかしその後ユーザーが増えてくると会社ぐるみで採用され、やがて情報システム部が一括管理できるようなサーバベースの製品が求められるようになったという。

 “シンク”は単にスケジュールデータの同期だけを指すものではない。モバイル環境からアクセスするためのソフトであるIMSでも重要な意味を持つという。IMSの4つの機能の中で、2005年の第2四半期に提供予定の“Intellisync Data Sync”は、企業内にあるデータベースの中から必要な要素だけを拾って、小さなデータベースを再構成し、モバイル端末で見るのに適した形にするというものだ(2004年10月28日の記事参照)。これはスケジュールなどの同期とはまた違った形のデータ同期機能といえる。

 また、「会社のメールをモバイルで読めるというソリューションはいろいろあるが、複数のデバイスでメールの既読/未読処理を一元化できないものもまだまだ多い。そういう使いやすさの点でも“シンク”の考え方は大事」(荒井氏)。

アプリベースになることがなぜ重要なのか

 IMSの特徴として、さまざまなデバイスが混在できるという点がある。エンドユーザーは、携帯電話でも、PDAでも、ノートPCからでも社内サーバにアクセスできる。

 しかし現状では、携帯電話でアクセスした場合には、ノートPCやPDAでアクセスする場合に比べると、利用できる機能に制限が多い。例えば、PDAやノートPCを紛失した場合、IMSでは管理者がリモートで端末内のPIMやファイルを削除することができるが、携帯電話ではそれはできなかった。

 一部iアプリで作られたクライアントソフトウェアはあるものの、基本的に携帯にはソフトを自由に入れられないため、メール機能以外のほとんどの機能はアプリケーションでなく、Webブラウザ経由で利用しなくてはなかったためだ。

 上述の通り、最新版のIMS Ver.6.2Jでは、Vodafone 702NKなどSymbian OS Series 60搭載の携帯電話にクライアントソフトウェアをインストールできるようになった。そのことを、荒井氏は「Series 60へ対応し、携帯電話に自由にアプリを追加できるようになったことは、非常に大きな進歩」と話す。

 例えば、と例に挙げるのがスケジューラだ。「本来、スケジューラというのは、手帳を開いたときのように、パッと開いてすぐに見られなくてはならないもの。しかしブラウザベースでは、スケジュールを確認するのに40秒も50秒もかかってしまうし、圏外だと見られないこともある。でもこれをアプリベースにするだけで、格段に使いやすくできるのです。

 メールもそうです。日本ではプッシュ型のメールが普通なのに、会社用のメールを携帯で扱うとなったとたんに、使い勝手が悪くなってしまう。(会社のメールを携帯に転送して)返事を携帯から送ると、会社のメールアドレスにできないものもありますね。Webブラウザベースとアプリベースとでは、機能面でも使い勝手でも全く違うのです。自由にアプリを追加できるようになるようになると、通信キャリアとしては心配しなくてはいけないことが増える、その気持ちは分かるのですが、携帯をビジネス向けに展開しようとするとき、これはどうしても必要な点」(荒井氏)

キャリア各社とも交渉中

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