今年6月、セールスフォース・ドットコムとKDDIは「salesforce.com Mobile Edition for au」の提供について業務提携したことを発表した(6月13日の記事参照)。
セールスフォース・ドットコムの「salesforce.com」は、世界で30万人以上のユーザーが利用している基幹ビジネスシステムだ。そのsalesforce.comのクライアントアプリがBREWで開発され、auの携帯電話で使えるようになったこと、そしてSOAPによって直接通信するため、ゲートウェイ(中継用サーバ、詳しくは後述)不要で利用できる、ということの意味は大きい。
salesforce.comのBREW版クライアントはどのような経緯で生まれたのか、そしてその将来像について、KDDIモバイルソリューション商品開発本部の有泉健氏と福原信幸氏、セールスフォース・ドットコム製品・サービス・技術統括本部長の榎隆司氏、同社マーケティングコミュニケーションマネージャーの治田恵美氏に聞いた。
アプリケーションをサーバに置き、クライアントのWebブラウザから利用することにより、クライアント端末への面倒なインストール作業を不要にするのがASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)サービスだ。その世界的な成功例の1つがsalesforce.comである(2004年12月2日の記事参照)。
salesforce.comは、ASPによる統合型のオンデマンドCRM(顧客連携管理)/SFA(営業活動支援)サービスで、インターネットに接続できるPCがあれば、どこからでも利用できる。企業規模に合わせた価格帯のサービスを用意してあり、全世界で約1万7000社、30万人以上のユーザーが利用している。
このsalesforce.comを携帯電話から利用できるようにしたのが「salesforce.com Mobile Edition for au」だ。サーバのデータベースにある情報、例えば顧客情報や商談に必要な詳細情報、スケジュール、ToDoリストなどを携帯にダウンロードして利用できる。携帯から更新した場合でも、PCから更新した場合でも、随時データを同期できるほか、端末紛失時にはリモートでデータを強制的に消去できるなど、携帯電話ならではの使い勝手にも配慮されている。
対応機種は「W31K」「W31SA」「W31T」で、ユーザー1人の1カ月の利用料金は1575円※。1ユーザーからでも導入できるし、翌日から導入して、すぐにやめることも可能だ。
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