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» 2005年12月26日 13時29分 公開

MVNOの実態と課題──MVNOフォーラム(3/3 ページ)

[斎藤健二,ITmedia]
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多様な組み合わせが可能に──ソリューションの提供

 FMCが話題になっているように、携帯とほかの通信との連携が期待され始めている。しかし、携帯キャリアがインフラからサービスまでを担う垂直統合型モデルの場合、複数のインフラを組み合わせた柔軟なサービスの提供が困難だ。

 インフォシティの岩浪社長は、1つの例としてポータブルゲーム機と通信の組み合わせを挙げる。「ニンテンドーDSを持っている小学生の娘が、『うちはMACアドレスフィルタリングしてるの?』って聞くんですよ。『はい……』って答えたんですが、友達に無線がつながらないのはそのせいだと言われたらしんです。こういうのも任天堂が(MVNOとなって通信まで)一括して提供すれば解決できる」

 もう1つの例は、“ソリューションの提供”だ。日本通信CFOの福田尚久氏は、ユーザーが本来求めているのはソリューションだと指摘する。「携帯の音声通話はソリューション。テレビもソリューション。買ってくればすぐに使える。しかしデータ通信カードを買ってきても何ができるわけではない。ソリューションではない」

 MVNOであれば、通信サービスに付加機能を付け、ソリューションとして提供できる。既に日本通信は、ウィルコムのPHS回線だけでなく無線LANなどのインフラも組み合わせ、セキュリティ機能も付け加えることで、“接続インフラは何でもいい。インターネットにセキュアにアクセスしたい”というニーズに応えられるソリューションを提供している。

端末の多様性をもたらす──オールインワンからの脱却

 端末の多様化もMVNOに期待される役割の1つだ。現在の携帯サービスが画一的で、多機能網羅型なのは、携帯キャリアのサービス提供構造にある。「垂直統合は、どうしてもマスを狙っていくことになる。その結果、オールインワン型の端末しか出てこない。細かいユーザーのニーズには対応できない」(イー・モバイルの諸橋氏)

 日本の携帯市場を広げるためには、オールインワンではない、機能別、目的別の端末が必要だと、イー・モバイルは説く。それに向けて、MVNOがコントロール可能な端末の仕様作りにイー・モバイルは取り組んでいる。

 「コンテンツと端末はエンドツーエンドでつながっている。切り離すことは得策ではない。(コンテンツと端末を)セットで外に出して、MVNOにコントロールしてもらう。そこを推進していきたい」(諸橋氏)

 具体的に構想しているのは“通信モジュール”だ。ウィルコムが「W-SIM」で行ったように(7月7日の記事参照)、通信部分だけをモジュールとして切り出して、ここで通信の接続を保証する。その外側はMVNOが自由に作る。イー・モバイルは既に、モジュール型のW-CDMA端末モックアップを公開しているが(12月13日の記事参照)、まさにMVNOを念頭に置いた端末だといえる。

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