NET&COM 2006が2月3日まで東京ビッグサイトで開催されている。セキュリティやネットワーク、情報システムに関する製品やソリューションを展示している。それらの中から携帯電話に関連しているものをいくつかピックアップしてリポートする。
ボーダフォンは、同社の「702NK II」を活用する、企業やSOHO向けのソリューション「ボーダフォン・オフィス・メール」を中心に展示。マイクロソフトの「Exchange」や日本IBMの「Lotus Notes/Domino 7.0」といったグループウェアと専用のソフトを組み合わせ、3G携帯電話でPCに届いたメールや予定表、電話帳などを閲覧できる。さらに、必要に応じてメールに返信したり、予定表を更新したりといった管理を可能にする。1月18日から商用運用を開始した(12月15日の記事参照)。
「ブラウザからアクセスするWebベースのサービスは従来からあったが、ボーダフォン・オフィス・メールならサービス圏内にいればPC側のグループウェアと常に同期している。同期はプッシュ型サービスで行われるため、圏外に行っても同期済みのメールやスケジュールは閲覧できるのが特徴」(説明員)。例えば地下鉄などで移動中だと、通常はメールの確認などはできないが、圏外になる直前までに届いたメールや予定は参照でき、その間に手元で行った操作やPCに届いたメールは、圏内に入り次第PC側と同期される。
本サービスはSymbian OSに依存しており、対応端末は今のところ702NK IIしかない(702NKはSymbian OS搭載機だが非対応)。ただ、具体的な時期については未定としながらも、「Javaへの対応も進めている」(広報)ため、徐々に利用できる端末は増えるという。「デュアルパケット定額」などのサービスと組み合わせて利用してもらいたい意向だ。
また、このボーダフォン・オフィス・メールのサービス開始に合わせ、VSP(ボーダフォン・ソリューション・プロバイダ)のエス・ケイは、端末の紛失などによる情報漏洩を防止するソリューションのデモを同ブース内で行っている。「SMART SECURE Address」は、PC上から登録された端末のキー操作をロックできるほか、電話帳や発着信履歴、メール、スケジュール、MMCカード内のデータなどを個別に指定して消去したりできる。
コンパクトなブースで展示をしていたNTTドコモは、携帯電話そのものを使ったサービスではなく、FOMAのパケット通信網を活用するための「ユビキタスモジュール」を紹介していた。2005年12月14日から発売が始まった「FOMAユビキタスモジュール」(2005年12月14日の記事参照)や以前から利用されている「DoPAユビキタスモジュール」の実物が見られるほか、活用事例などを実際に体験できる。
ハンディターミナルなど小型の機器へも組み込める37×35.7×5ミリのモジュールは、上り最大64kbps、下り最大384kbpsのデータ通信が可能。車両の運行管理、メーター類の遠隔検針、自動販売機の在庫管理など、さまざまな用途への応用を提案している。
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