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“大きな三角形”をつくった人が、圧倒的に稼ぎまくるワケ水曜インタビュー劇場(マネー公演)(5/5 ページ)

» 2015年08月26日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]
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大きな三角形をつくっている人

藤原: 40歳のときにリクルートを退職し、その後の年収は3000万円を超えていました。しかし、47歳のときに中学校の校長になりましたが、年収は1000万円。それまで民間企業でしか働いたことがなかったので、未経験の校長が務まるかどうか分かりませんでした。それでも1000万円をもらって校長をやれるなんて「ラッキー」だったのかもしれません。

土肥: 未経験の分野でノウハウを得たいのであれば、自分を高く売ろう、高く売ろう、ではなく、安く売ろう、安く売ろう、なわけですね。

 最後におさらいをさせてください。「稼ぐ力」を高めるためにはどうすればいいのか。藤原さんはキーワードに「希少性」を挙げられた。自分が「ここだな」と思った分野で、絶対に1万時間続けること。そして、100人の中の1人の存在になれたら、次に近い分野で「ここだな」と思ったら、そこで1万時間続ける。最後に、遠い分野で「ここだな」を見つけて、大きな三角形をつくる。

 言葉ではなんとなく理解できるのですが、実践している人って少ないと思うんですよね。本人が意識してやっているかどうかは別にして、「この人、大きな三角形をつくろうとしている」と感じる人っていますか?

藤原: お笑い芸人、ピースの又吉さんに注目しています。よしもとで訓練すれば、お笑いの世界で100人の中の1人の存在になることができるかもしれません。しかし、それだけではテレビのレギュラーを獲得するのは難しい。ではどうすればいいのか。

 又吉さんはお笑いの世界で活躍しながら小説を書き続けて、著書『火花』で芥川賞を受賞された。100分の1×100分の1=1万分の1の存在になられたのではないでしょうか。芥川賞を受賞され、本も200万部以上売れているので、100分の1の存在ではなく、1000分の1、1万分の1の存在かもしれません。しかし、ここで分かりやすく100分の1の存在にしますね。

 私が注目しているのは、又吉さんの未来のこと。5年後、10年後に、いまとは全く分野で勝負をされるのではないでしょうか。

土肥: それが100分の1の存在になれれば、100万分の1の存在になれるわけですね。

藤原: はい。

(終わり)

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