“自然の情報”を計測! PRO TREK「PRW-3500」の実力を試してみた(4/5 ページ)

» 2015年09月11日 08時00分 公開
[西山武志ITmedia]

カップルは要注意……カヌーのお作法

 続いても初挑戦のカヌーツーリング。ずぶぬれになる覚悟では来ていたが、今回乗るのは安定性の高い2人乗りのファンカヤックというタイプで「立ち上がるようなことをしなければ転覆はしない」という係の方の説明に安心した。ちなみにカヌーとは“パドルで漕ぐ小舟の総称”であり、使用するパドルの違いによって「カナディアンカヌー」と「カヤック」とに区分される。

 陸上でパドルの使い方のレクチャーを受け、早速カヤックに乗り込んで湖に出る。パドルをにぎった両手を、クロールする時のイメージで動かしていく。水をかこうとするのではなく、水面に付いているほうとは逆側のパドルを押し出すようにすると、テコの原理で簡単に漕げると教わった。慣れないうちはどうしても力任せに水をかいてしまうので、すぐに腕が疲れてしまう。疲れてきた頃合いに無駄な力が抜けて、少しずつ楽に進めるようになった。

カヌーツーリングは自然に溶け込むような心地。2人の息が合わないと船はまったく進まない

 2人乗りの場合、かけ声で動きを合わせていくのが大事……と思いきや、そのやり方はNGらしい。声が通らなかったり、実際にかけても合わなかったりで「2人の仲が悪くなるから、カップルは特にやめておけ」とのこと(笑)。2人乗りでは「後ろの人が前の人の動きに合わせる」のが、一番うまくいく方法だそうだ。

雨雲が退いていくと、湖が段々と鮮やかな青色に染められていった。前方では他の船が接触して慌てている

 スタッフがガイドの途中、こんなエピソードを話してくれた。

 「冬になると桧原湖は一面氷が張り、ワカサギ釣りに来るお客さまでにぎわいます。ただ、ちょっと吹雪いたりするとあたり一面が似通った景色になって、前後左右の感覚が簡単に失われてしまうんです。今までに、夕方ワカサギ釣りに出かけた方が帰って来られなくなり、翌朝になって捜索隊に保護されるというケースもありました」

 アウトドアシーンでは、方位計が命綱になることもある。そんな時には「PRW-3500」があれば安心だろう。「磁気偏角補正」機能が搭載されているので、どんな場所でも正確に真北を計測してくれる。また、乗船中にしばしば時計に水がかかることもあったが、「20気圧防水」を誇る「PRW-3500」には何ら影響を与えなかった。

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