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» 2015年09月28日 08時00分 公開

来週話題になるハナシ:米国系航空会社の業績が、好調なワケ (3/3)

[藤井薫,ITmedia]
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Wi-Fiサービスを導入

 こうした変革以上に、航空会社のビジネスを大きく変えているのが、ビジネスパーソンからの需要が高いWi-Fiサービスの導入だ。インターネットの普及に合わせて、機内サービスの1つとして近年、急激にニーズが高まっている。旅行客の満足度向上だけでなく、航空会社の収入源としても期待されている。

 機内Wi-Fiの大手プロバイダーで、米国でトップシェアを誇る「Gogo」は、アメリカン航空、デルタ航空やヴァージン航空など、現在2000機以上に導入されている。Gogoは、ダイナミック・プライシングと言われる、フライトごとのWi-Fi利用状況によって利用料金を変えるユニークな手法を取っている。

 そのため、路線や曜日によって利用料金が変動してしまう。同社によると、利用者が多いのはビジネス旅行客が多い路線で、サンフランシスコ〜ニューヨーク、ボストン〜シアトル、ロサンゼルス〜ニューヨーク間だという。これらの路線では、月曜日と木曜日の料金が最も高く、40ドルもする。火曜日、水曜日、金曜日、日曜日は、34ドル。利用料金が一番安いのは、土曜日で28ドルになる。その他の平均的な路線の利用料金が、およそ12ドルなのと比べると、かなり高額になっている。こうしたプライシングで、最大の利益を得る方法を採用している。

 ちなみに一部の路線で、Gogoの利用料が高額になってしまうのは、需要が増えすぎるとサービスのキャパシティを超えてしまうからだという。そこで、より安定したサービスと低価格を実現させるため、サテライト(衛星通信)を使った機内Wi-Fiの提供が注目されている。機内でいかに、ストレスフリーなネット環境を提供できるかは重要なポイントとなりそうだ。

 米国Global Business Travel Association(グローバル・ビジネストラベル・アソシエーション)によると、米国では2015年に4億9200万件以上のビジネス旅行が発生すると予測されており、約3000億ドル(約36兆)が費やされると見込まれている。このビジネス旅行客を狙った、航空会社の熾烈(しれつ)な争奪戦はますます加熱しそうだ。

著者プロフィール:

藤井薫(ふじい・かおる)

 大学を卒業後、広告代理店や出版社を経てライターに。

 『POPEYE』『an・an』(マガジンハウス)や『GLAMOROUS(グラマラス)』(講談社)などで、ファッション、ビューティ、ビジネスなど幅広い記事をカバー。日本と海外を頻繁に行き来して、海外トレンドを中心に情報発信している。


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