しかし、夢のような日々は、そう長くは続かなかった。新たなステージに立てたと思うと、またもいろいろな問題が発生した。当時、女性として最年少の上場社長になったことでたくさんのスポットライトを浴びたが、光が強い分、闇も深かった。
「いつの間に、こんなに経営の価値観が違ってしまったのか? 自分がいない方がいいのではないか?」
解のない自問自答を繰り返しながら、瞬く間に時は過ぎ、2014年6月末の株主総会で私は、自らが創業した会社を、退任することとなった。
全てを失った私は、時間だけはあった。
そうすると、いろいろなシーンが頭に浮かび、さいなまされる。あのときのあれが悪かったのか、何であんな決断をしたんだろうか。
何よりも、経営者としての責任を果たせなかったのではないかという疑問が胸に渦巻いて、しばらくは大人しく生きていく方がいいのではないかと、海外留学も考えた。
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