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» 2015年12月26日 08時30分 UPDATE

歴ドル・小日向えりの「もしあの武将がネットサービスを使ったら……」:生涯で93回も引っ越し!? クレイジー絵師・葛飾北斎の素顔 (4/4)

[小日向えり,ITmedia]
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北斎が好みそうな「Airbnb」

 そんな北斎ですが、実は生涯で93回も転居したと言われるほどの引っ越しマニアだったのです。

 片付けが大の苦手だったようで、部屋が散らかったり汚れたりすると、掃除をせずに引っ越ししてしまうのです。1日で3回も引っ越しをしたという伝説も。何だか掃除するよりも面倒くさそうですけど……。創作が進まないときに気分転換したかったのでしょうか。

 かなりのものぐさで、冬場はこたつに潜って手と頭だけを出すスタイルで作業する体たらくぶりでした。天才とヘンタイは紙一重と言ったもので、絵を描くこと以外は無頓着だったのですね。

 お金に対しても無頓着で、絵の報酬をもらっても、包みを開けず、支払いの取り立てが来たときに、そのまま渡していたそうです。

 80歳のときには火事に遭い、筆一本だけ握りしめて逃げ出し、家財や作品、全財産を失ってしまう不幸に見舞われます。そんな苦難にもめげずに90歳まで絵筆を取り続けました。ちなみに83歳のときの住所録では「住所不定」扱いになっています。

 さて、そんな北斎にお勧めしたいネットサービスは、今大注目の「Airbnb」です。「暮らすように旅をしよう」をテーマに、旅行者と現地の人をマッチングさせ、空き家や使っていない部屋を貸し借りできるサービスです。

Airbnbを北斎に使ってほしい!(出典:同社サイト) Airbnbを北斎に使ってほしい!(出典:同社サイト)

 運営会社の米Airbnb は2008年に事業を開始し、現在は190カ国、3万4000都市以上でサービス展開しており、登録物件数は200万件に及びます。ソーシャルメディアの発達により「シェアリングエコノミー」が加速する流れは強まっており、Airbnbはその代表格と言える存在です。

 もしも葛飾北斎が現代にいたならば、きっと日本にとどまらず、世界中を旅して、自由闊達に絵を描いていたことと思います。仮の住処を転々とする北斎にとっては、無味乾燥なビジネスホテルに宿泊するというよりも、人のぬくもりを感じる部屋で「暮らすように旅をする」ほうが創作活動にも精が出るに違いありません。

著者プロフィール

小日向えり(こひなた えり)

1988年生まれ。奈良県出身。横浜国立大学卒業。歴史、特に三国志、戦国、幕末に造詣が深く、元祖歴史アイドル=歴ドルとして活躍中。著書に「イケメン幕末史」(PHP新書)、「会津に恋して」(中経出版)、「恋する三国志」(青志社)、「いざ、真田の聖地へ」(主婦と生活社)がある。信州上田観光大使、会津親善大使、関ヶ原観光大使。

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