このプロジェクトは副次的な効果ももたらした。一緒に働いている役員や部長がみるみる痩せていくのを見て、周囲の社員たちもダイエットに自発的に取り組み出したのだという。さらに、そうした全社的な健康機運の高まりを受け、昨年10月からホールディングスの社内報で食の専門家によるヘルシーな食事方法をテーマにした連載も始まった。以前では考えられなかったことだという。
今後、部長以上は肥満以外の所見についても改善していくほか、アルバイトを含む全従業員も健康保険組合が提供する無料アプリを使って、ダイエットなどの健康推進に取り組んでいく予定である。「現在、全社員で所見なしは1%に過ぎない。これを10年後には15%に増やしたい」と大前氏は意気込む。
昨年末から今月下旬にかけて、ホールディングスの各事業会社はオフィス移転を順次行っており、これまでバラバラだったオフィスを東京・中央区の1つのオフィスビルに集約する。同じ職場環境でグループ社員が働くことでシナジー効果が生まれ、ウェルネス経営においても好影響が出ることを期待する。
ホールディングスの河村泰貴社長は、将来的には不健康な社員は部長以上に昇進しないという方針を打ち出すとか。同社の健康に対するストイックなまでの取り組みは、ますます熱を帯びていきそうだ。
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