コーヒーそしてドーナツの次は? コンビニでヒットしそうな商品コンビニ探偵! 調査報告書(4/5 ページ)

» 2016年01月28日 08時00分 公開
[川乃もりやITmedia]

 もう1つは、ソフトクリームマシンのメンテナンスだ。筆者は、各コンビニがアイスのカウンター販売を導入しない一番の理由はこれだと考えている。

 乳製品であるソフトクリームは、細菌の発生に最も気を使う。毎日、機械をバラして清掃しなければならない。また、撹拌(かくはん)している部分に原材料が残ってしまうため、清掃に伴うロスも発生する。

 ミニストップは創業当初から、ファストフーズとコンビニを融合させた店舗展開をしてきた。カウンターでのアイス販売を導入している動機もノウハウも、他のコンビニとは一線を画している。他社がおいそれと追随できるものではない。

 これらの理由から、コンビニ各社が一斉にソフトクリーム系のアイス導入をするとは考えづらい。

 筆者が考えているのは、サーティワンアイスクリームのようなディップタイプのアイスだ。実は、このディップタイプのアイス、過去に一部のコンビニで展開していたことがある。原因までは分からなが、消えたサービスでもある。

 「一度失敗しているんなら、やらないんじゃね?」。そう考える人も多いだろう。しかし、商品というのは時代が変わっただけで、売れていたモノが売れなくなったり、売れていなかったモノが売れるようになったりするのだ。

 例えば、今やすっかりおなじみの「自撮り棒」。1983年にミノルタカメラ(現・コニカミノルタ)が「エクステンダ―」という商品名で発売したが、鳴かず飛ばずで当時は普及しなかった。しかし、30年以上の時を経て、今や誰もが知っているヒット商品になった。これと比較するのもヘンな話かもしれないが、コンビニでのアイスの販売状況やカウンターの販売情勢を鑑みると、決して筆者の臆測だけではないことがご理解いただけるかと思う。

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