「武将といえば三成〜♪ 1560 滋賀県生まれ〜♪ 忠義心NO.1宣言!」
最近、ネットで公開された石田三成のCMがちょっとした話題となっておりました。このCMは滋賀県が地元出身の武将・石田三成をPRするプロジェクトを立ち上げ、その一環として作られた動画です(関連リンク)。
長らく悪役として嫌われ者だった石田三成ですが、昨今は「義」の武将としてゲームでも美麗キャラに描かれ、歴女の中でも人気急上昇中です。
かくいう私も司馬遼太郎さんの「関ヶ原」を読んでから三成公が大好きになり、取材で京都大徳寺三玄院のお墓に特別お参りさせてもらったときには、感激で咽び泣いた……そんな三成ファンの歴女の一人です。
NHK大河ドラマ「真田丸」では山本耕史さんが演じられることが発表され、好意的に描かれることは間違いないでしょう。今年は石田三成ブームがさらに加速しそうな予感です。
言わずもがな、歴史上の人物はもう亡くなっていて、事績は何1つ変わっていないのに、時代によって好感度が上がったり、ブームが巻き起こったりするというのは不思議なものです。
最近、知名度が急上昇した人物と言えば、間違いなくこの方でしょう。
NHK連続テレビ小説「あさが来た」で一躍、ときの人となった薩摩藩士・五代友厚。幕末ファンなら「薩摩藩出身の実業家で、大阪商工会議所の礎となる大阪商法会議所を作った人物」くらいは知っていると思いますが、まだまだ世間での認知度は低い人物でした。
第一国立銀行や東京証券取引所などを設立した渋沢栄一と双璧で「東の渋沢、西の五代」と評され、「近代大阪経済の父」と呼ばれる、大阪経済の恩人です。実績のわりには、これまで埋もれてきた偉人でした。
朝ドラを見ていなかった私は「五代様ブーム」を知らず、去年の秋ごろ、電車の中で五代の大きなポスターを見つけ、さらに主婦の会話に「五代様」のワードが飛び出し「一体何が起こっているの?」と目を丸くしました。
ドラマ中で五代が亡くなると、ショックを受けて「五代ロス」となる女性が続出するなど、社会現象となっていることを知ったのはそのとき。五代を演じるディーン・フジオカさんは五代の肖像画にも似た甘いフェイスのイケメンで、世間の女性たちの心をわしづかみにしているようです。
2年前、大阪で行われた「明治維新150年カウントダウンシンポジウム」で、五代をテーマにしたパネルディスカッションに出演させていただきました。そのころはまさか今のような五代様ブームが来るとは予想だにしておりませんでした。五代が没して130年、異例のブレークです。
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