「タフじゃなければコンビニ経営はできない。優しくなければコンビニを経営する資格がない」……だけど、タフであり続けることも、優しくあり続けることも、簡単ではない。
ほとんどの人が一度は利用したことがある「コンビニ」。ニュースやデータからコンビニで何が起きているのかを、推理して、調査して報告します。筆者は大手コンビニの元本部社員、元コンビニオーナー。コンビニの表と裏を見てきた者だけにしか書けないコラムはいかがですか?
あらゆる商品やサービスにおいて、世の中には「想定外の使い方」をする人がいる。例えば、100円均一で売っているスノコを組み合わせて本棚を作る人がいる。店員にとっては意外な使い方だったろう。
コンビニも例外ではない。今回は、筆者の経験談も交えながら、コンビニの意外な利用方法を紹介しよう。
コンビニが多く立ち並ぶ現在、あなたの自宅の周辺にも1軒はあるだろう。中には、アパートやマンションの1階にテナントとして入っているコンビニもある。近くの住人にとって、そういうコンビニは今や“冷蔵庫代わり”となっている。
例えば、「冷たいジュースが飲みたいな」と思ったらコンビニへ。お腹がすいても弁当やデザートがすぐ買える。今や、冷凍食品から野菜までそろえているコンビニは、まさしく「24時間空いている便利な巨大冷蔵庫」なのだ。
また、独り暮らしの人にもコンビニは重宝されている。長い間、コンビニは単身者をターゲットにしてきた。品ぞろえを見て気付いた人もいると思う。コンビニの利点は小パッケージ商品が多いことだ。
筆者もかつては長い間独り暮らしをしていた。自炊は正直めんどくさいし、場合によっては外食より高くつくこともある。スーパーでいろいろと材料を買い込んでも、全部使い切れずに結局腐らせてしまったことは何度もあった。
キャベツ丸ごと1玉より、2分の1、もしくは4分の1にカットしたモノのほうが売れる店もある。納豆も、スーパーでは3個パックが主流だが、コンビニでは1個のパッケージが欲しいという声があった。
小分けにすると割高にはなるが、その日に使う分だけ購入したいと思う客層は一定数いる。最近は、単身の高齢者に小パッケージの商品がウケているようだ。彼らにとって24時間開いているコンビニは、まさしく冷蔵庫そのものなのだろう。
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