現在、大手3社をはじめ、多くのコンビニでは無料のWi-Fiサービスを提供している。携帯キャリアの通信には限度があるため、通信量の多い人にとってはありがたいサービスとなっているようだ。
「Wi-Fiなんて設置して誰が使うんだよ」。筆者がオーナーだったころ、導入当初はそんな風に思っていた。
ところが、スマートフォンの普及率が上がるにつれ、特定のお客さんが店に長時間滞在するようになった。様子を見ていると、ずっとスマホをいじっている。どうやら、オンラインゲームをしているようだ。
なぜ、コンビニでオンラインゲームなのか? 疑問に思った筆者は、高校生の娘に聞いてみた。すると、「Wi-Fiにつなげてるのよ。たぶん、家でWi-Fi使わせてもらえないんだよ」と即答。ゲームをやりすぎないようにと、ネットの暗証番号を変えてつなげないようにしている親は少なくないらしい。どうやら高校生ぐらいの子どもにとって、今やコンビニWi-Fiを利用してのゲームは常識となっているようだ。
また、PCそのものを持たなくなった家庭も増えたようだ。今はスマホで事足りるから、キャリアの契約だけで十分、わざわざネットの回線を引くまでもないという話も聞く。数年ほど前から、若者のPC離れがささやかれているが、親世代にとってもPCは不要なツールになりつつあるのかもしれない。
このように、Wi-Fiの利用法は想定外だったとはいえ、コンビニに長時間滞在する高校生やゲーマーは、遊びながらも飲み物やおやつの1つぐらいは買ってくれる大事なお客さんとなっているのだ。
筆者の時代は、放課後は友だちの家に集まってゲームをしていたが、これからは近所のコンビニに集まるのが普通になるのかもしれない。
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