「アプリを入れたら、仕事が増えた」 導入企業の6割が“Excel依存”から抜け出せない「二重管理」の壁現場TECHが調査

» 2026年04月03日 08時00分 公開
[サトウナナミITmedia]

 建設業向けのDX・SaaS比較メディア「現場TECH」を運営するソウルグッド(東京都渋谷区)の調査によると、建設業従事者の約9割が施工管理のデジタル化の必要性を感じている一方、実務ではデジタル化が進んでいないというギャップがみられた。

 なぜ施工管理DXの必要性は認識されているにもかかわらず、現場では従来手法からの脱却が進まないのか。

photo 建設業における施工管理DX実態調査(提供:写真AC)

92.5%が「DXは必要」 それでも現場はExcel中心

 施工管理のデジタル化について「強く必要だと思う」が38.7%、「ある程度必要だと思う」が53.8%となり、計92.5%が必要性を感じていることが明らかになった。

photo 施工管理業務のデジタル化は必要だと思うか(出所:プレスリリース、以下同)

 一方、実際の施工における主な管理手段として最も多かったのは「ExcelなどのPCソフト中心」(68.5%)で、「紙・手書き中心」(12.7%)が続いた。「クラウド型施工管理アプリ中心」は8.5%にとどまった。

 必要性は認識されているものの、実運用には至っていない実態が浮き彫りになった。

photo 施工管理業務の主な管理手段

 また、施工管理アプリ導入企業でも、主な管理手段として最も多かったのは「ExcelなどのPCソフト中心」(62.5%)だった。ツールを導入するだけではデジタル化にはつながっておらず「脱・Excel」の壁は厚い。

photo 施工管理アプリを導入している企業の主な施工管理手段

 施工管理のDXが進まない理由として最も多かったのは「現場で定着しない」(36.9%)で、「操作習得の負担が大きい」(35.9%)、「二重管理が発生する(既存のExcelや紙への転記・再入力)」(32.2%)と続いた。

photo 施工管理DXが進まない理由

 同社はこれらの課題について「単なる操作性やITリテラシーの問題ではなく、業務運用そのものの構造に起因する」とコメントしている。

 建設業界では、元請企業への提出書類として「指定のExcel様式」が求められるケースが多い。そのため、自社でアプリを導入しても最終的にExcelへの転記が必要になることがある。その結果「アプリへの入力」と「Excelへの転記」という二重作業が発生し、業務負荷の増加やツール定着の妨げになっているという。

 施工管理アプリを導入している企業のアプリに対する課題・不満点については「現場への定着が進んでいない」(36.0%)が最も多く、「機能が多すぎて使いこなせない」「操作性に課題がある」(同率32.4%)が続いた。

photo 施工管理アプリに対する課題・不満点

 調査は3月に実施。建設業従事者426人を対象とした。

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