「ブラックサンダー」シリーズを展開する有楽製菓が、新ブランド「ミルクマニア」の育成に力を入れている。ミルクマニアは、濃厚なミルク感を打ち出した、バータイプのチョコレート菓子だ。希望小売価格は1個86円で、主要コンビニエンスストアを中心に展開している。
2025年6月のテスト販売が好調だったことを受け、2026年1月に通年販売を開始。初月の出荷本数は約300万本を記録し、4月20日時点で累計600万本を突破した。同社が第2の柱として注力する存在だ。
ブラックサンダーという不動の人気商品を持つ企業が、なぜ今あえて新ブランド育成に挑むのか。ミルクマニアの企画・開発も統括する杉田晶洋氏(執行役員 マーケティング部 部長)と、商品企画を担当した北島あや氏(マーケティング部 コミュニケーション企画課 課長)に話を聞いた。
ブラックサンダーは、1994年発売のロングセラー商品だ。累計出荷本数は17億本を超える。ほろ苦いココアクッキーとプレーンビスケットをチョコレートでコーティングしたバータイプ菓子で、ザクザクとした食感や、希望小売価格44円という手ごろな価格を武器に、コンビニやスーパーなどで広く展開されている。
抹茶やいちごなどのフレーバーに加え、ご当地商品や他メーカーとのコラボ商品も展開しており、シリーズとして幅広い世代に浸透している。
一方で、社内には以前から「ブラックサンダーへの依存度が高い状況を変えなければならない」という課題感があった。
「長年にわたりその課題を抱えており、過去にはブラックサンダーに続く商品開発に取り組み、小規模で販売したこともあります」と杉田氏は明かす。しかし、限られた生産キャパシティーの中ではブラックサンダーの安定供給を優先する必要があり、本格的なブランド育成には踏み切れなかった。
その状況を変えたのが、2024年12月の新工場の稼働だ。これにより、バータイプ商品を製造する「個食ライン」の生産能力が従来の約2倍に拡大。既存商品の安定供給を確保した状態で、新ブランドの育成に本格的に着手できる環境が整った。
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